変わるが吉か、変わらぬが是か 選手たちに見た変化の気配と、結果を出した日向藍子【Mリーグ2020観戦記10/15】担当記者:東川亮

2位から4位までが2000点差という僅差のオーラス

5巡目、ラス目の前原はカンpastedGraphic_53.png待ちテンパイを取らなかった。

リーチしてアガれば2着浮上、出アガリでも最低3着にはなる上、瀬戸熊と朝倉は点棒的に前へ出ざるを得ない状況だが、巡目も早いために手変わりを重視したということだろう。

pastedGraphic_20.pngpastedGraphic_12.pngpastedGraphic_54.pngpastedGraphic_55.pngpastedGraphic_56.pngpastedGraphic_49.pngを引けば待ちが2つ以上に増え、特にpastedGraphic_56.pngなど引こうものならpastedGraphic_20.pngpastedGraphic_54.pngpastedGraphic_56.pngpastedGraphic_12.pngpastedGraphic_55.pngpastedGraphic_49.png待ちの高目一気通貫という強烈な6面チャンになるからだ。

 

次巡、待ちを1枚切れのpastedGraphic_31.png単騎に変えてリーチ。

しかし一発目に持って来た牌はまさかのpastedGraphic_53.png

これを瀬戸熊がチー、この鳴きでpastedGraphic_31.pngが瀬戸熊に流れて放銃。

前原が瀬戸熊をかわして3着に浮上し、試合は終わった。

前原の選択は、理としては確かに正しかったと思う。

しかしそれが裏目に出ることがあるのも麻雀というゲームの怖いところだ。

カンpastedGraphic_53.png待ちの「ガラクタリーチ」という選択は、「たられば」の話でしかない。

そして日向は、今シーズンの自身初トップという結果を残した。

反省点もあったようだが、やはり結果が出るというのはうれしいもの。

その表情には、どこかホッとしたようなものが感じられた。

この日は勝った日向にせよ、瀬戸熊や前原にせよ、昨シーズンとは少し違った印象を受ける場面が散見された。

また朝倉も、昨シーズンまでは鬼気迫る表情で卓に向かっていたのが印象的だったが、今は努めてリラックスしようとしているという。

変わることが正しいのか、変わらないことが正しいのかは分からない。

しかし選手たちは勝つため、結果を出すために、何が最善かを考えながら自身の麻雀を磨いている。

そうした各選手の変化を見ていくのも、シーズン序盤の楽しみ方の一つと言えるのではないだろうか。

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