西家配牌。役牌が2組あるが、近藤は何を切る?
① ②
③
④その他の牌
正解は、

②だ!
役牌が2組あるので、リャンメンターツがあるソウズかピンズのホンイツをみて、打とする選択肢もある。しかし近藤は
、
の好形を両方使って「交わし手」を作るルートを選んだ。
を切ってもさほど変わらないだろう。
ただ、2や8からの切り出しというのはタンヤオやピンフ系の手ではあまり見られない。また第一打2や8は、思い切って真ん中を切っていくようなホンイツに寄せた切り出しでもない。さらに、チャンタ系では2や8は使われるので、チャンタ系でもない。
消去法的に、第一打に2や8から切っていく手は、役牌がトイツで入ったノーマルなメンツ手であることが多いと言われている。
役牌が鳴きたいこの手。僅かな後先ではあるが、から派手に切り出していった方がいいと考えたのではないだろうか。安全度の差というのもある。
次巡を引いて打
。そして、

をポン!

打としてこの形に。三色を使った無理のない手牌構成で進める。
速度を落とさないように組んだものの、この進め方でも他家より先にアガれるかどうかと聞かれると、微妙なところだろう。そんなことは近藤も合点承知の助だ。
だから、

松本から出たをスルー。受け駒を手に残しながらも、アガリをうかがう戦法をとる。
7巡目に、

近藤にテンパイが入る。待ちはカン。

1300点の手とは思えない神々しさで、牌を引き寄せる。このオーラもまた近藤の強みであり、魅力であろう。
このとき、

滝沢はこのような手になっていたが、

が打ち切れず迂回。近藤の、ものものしい河。そして、安い交わし手をあまりしてこない「近藤ブランド」。それらが滝沢を強く押しとどめて前に出させてくれない。
そしてだからこそ、この局のような安い仕掛けも混ぜておくことが、さらなる「近藤の手の読みづらさ」につながるのだろう。
しかし、本手の選手は攻めてくる。

松本からのリーチだ!
これを受けた近藤は、

1枚目の危険牌で秒速撤退。カンチャン待ちの1300点で、親リーチに対して2筋にかかっている
を押すのは、裸で雪山に突っ込んでいくようなものだ。
このときのためののトイツ。そして、このリーチを未然に防ぐための、速度を落とさない仕掛けであろう。
この局の結末は、
「ロン」

なんと瑞原が松本からホウテイロン!1300は1600のアガリ!

点棒移動を終えた後の、両者の表情のコントラストが印象的であった。
東3局
第3問

南家、2巡目。近藤選手が選んだのは?
① ②
③
④その他の牌
正解は、

③だ!
の部分があるとタンヤオが消え、ピンフも厳しい。親の現物である南を抱えつつ、タンヤオ含みの高打点を狙った一打だ。
この手が7巡目に、

このような形になる。ここで近藤は、

メンツクラッシュの打!メンツ手はリャンシャンテン。役牌の
を鳴いても打点が知れている。それならば腹をくくって、イーシャンテンになったチートイツに絞った格好だ。
だが、
