自分は鳴かないが他家は鳴かせる!萩原聖人のトップが呼んだ、瀬戸熊直樹の余裕のある麻雀【Mリーグ2020観戦記2/15】担当記者:危険な鬼太郎

初牌のを鳴けばの二千点聴牌なのに全く場に出てこない。

しかし中盤になり親番でホンイツをやっていて勝又がを切る。

まぁこの巡目に来てしまっては藤崎としても渋々ポンテンを取るか…。

これを鳴かない藤崎!そして引き入れるは。しかもリーチしない!

を引き入れた事によりこの手牌はヤミテンでも5200点と中打点。ヤミテンにしてもが出るとは思いにくいが…ついさっき切られたならばこの数巡の間ならば着られると見たか。

そしてを掴むたろう。

序盤から手牌が微妙なのでかなり受け気味に進行してきたたろう。はさっき通った牌だし、中途半端にこの牌を抱えてしまうと終盤に切れなくなってしまい、手詰まりを起こしたり形式聴牌を取れなくなってしまう。

切るなら今しかないか。

 

たろうのを捕えて藤崎がドラ赤の5200のアガリ。

藤崎のヤミテン選択が上手く行った局だった。

南3局1本場供託1本 親・たろう ドラ

藤崎がカンチャンを引き入れての役有りヤミテン

待ちのヤミテンだ。確かにこの手をアガリ切れれば供託を合わせて瀬戸熊より800点上でオーラスに突入する。

たった800点差なんてすぐに逆転されるのでここはリーチを打って、リーチツモピンフウラの1300-2600のツモアガリを狙いたいが藤崎が恐れているのは親のたろうの攻め。

現状ラス目のたろうは藤崎からリーチを貰ってもかなりの危険牌を切って攻め返してくることが予想される。ここで最悪なのは親リーチに放銃する事なので、ピンフのみの手をリーチするリスクは背負えないという事か。

これに勝又が追いついてリーチ宣言。

リーチピンフ高目タンヤオ待ちのリーチ。これに藤崎がを引いて追っかけリーチ!

を引いて最低打点が3900点になったので藤崎はリーチしやすくなったのもあるが、戦う相手が親じゃなくて勝又なのもよりリーチしやすい状況になっている。

勝又の待ちも藤崎の待ちも十分山に残っていたが…。

 

藤崎がを掴み勝又に放銃。メンタンピンの3900の放銃。勝又にしたってまたもや裏ドラが乗らないし、藤崎にしたってアガリ切れていれば裏ドラのが暗刻で乗っていて跳満になっていたのが面白い所だ。

南4局1本場供託1本 親・勝又 ドラ

瀬戸熊が第一打にドラのを切るとたろうがこれをポン!

たろうにしたら自風のが対子な以上鳴かない選択肢はない。もしマンガンをアガリ切れればその時点で3着に浮上できるし、瀬戸熊や勝又から直撃すれば2着まで順位を上げる事が出来る。

それに跳満ツモでトップに立つ事も可能だ。これに瀬戸熊がたろうにアシストを送る。

たろうの自風のを切る。それに合わせてたろうがポン!

瀬戸熊はこの局で終わらせようとした。ドラのと自風のを鳴いたたろうに放銃すればラス落ちは確定。なので親番の勝又と藤崎は真っすぐに来れなくてのノーテン流局を狙った。

もちろんこの作戦には大きなデメリットがある。たろうが跳満をツモれば自身は2着に落ちてたろうがトップになってしまう。現にたろうは跳満ツモを狙っていた。

しかし…1回戦で萩原がトップを獲っていたので最悪、ここで2着を引いてもいいと覚悟を決めていた瀬戸熊にとってみればそれは大した問題ではなかった。

ドラのを加槓して跳満聴牌を入れてきたたろうの追撃をかわし切っての、ノーテン終局で瀬戸熊は辛くもトップをチームに持ち帰ってチーム2連勝を飾った。

スコアを見るとこの雷電の2連勝がどれほど大きかったのかが良くわかる。

ここまで下位に沈んできたTEAM雷電。ようやく片目が開いて来たか。

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