友添敏之が連勝で決勝進出に王手! 本田朋広も大トップの連勝で一気に決勝進出圏内へ
EX風林火山ドラフト会議指名選手オーディション準決勝は、後半戦となる3日目を迎えた。決勝にストレートインできる2位以内を狙うのはもちろんだが、ポイント状況次第では敗者復活戦に進む6位狙いになる選手もいるだろう。
現在トップに立っているのは、2位にも大差をつけている友添敏之。決勝ではポイントがさらに半分になるとはいえ、他の選手からすれば、これ以上友添を逃がすのは受け入れがたい。
■3日目第1戦
初戦は乱打戦になった。まず先手を奪ったのは友添。準決勝全連対の好調ぶりをそのままに、東2局でツモドラドラ赤赤の6000オールを決め、大きく抜け出す。
だが、他3者も満貫級のアガリを決めてポイントを戻し、南3局には坂本がリーチツモタンヤオピンフドラの4000オールを決めて2番手に浮上。一気に逆転トップを狙う。
小沼は東場で坂本に放銃した12000が響き、南4局の親番を迎えた段階では離れたラスだった。だが、南4局2本場ではタンヤオツモチートイツドラドラの6000オールで一気に2番手まで巻き返す。
全員に現実的なトップの可能性がある南4局3本場、友添に逃げ切りの、坂本に逆転トップのテンパイが入る。しかし、先に相手のロン牌をつかんでしまったのは坂本。全く使えない、一方でピンズのホンイツ模様の友添に危ないをつかんで長考するが打ち出し、これを捉えた友添が辛くも逃げ切って準決勝3勝目を挙げた。
1位:友添敏之 +51.9pt
2位:小沼翔 +7.9pt
3位:坂本大志 ▲17.9pt
4位:長村大 ▲41.9pt
■3日目第2戦
第2戦は、ここまで苦戦続きだった本田が大爆発。東4局の親番で3局連続の満貫アガリを決め、他3者を一気に突き放す。
本田はオーラスの親番でもリーチ一発ツモ赤の4000オールでさらなる加点に成功。準決勝初勝利は、ここまでの劣勢を跳ね返す特大トップとなった。
1位:本田朋広 +96.2pt
2位:松ヶ瀬隆弥 +3.4pt
3位:浜野太陽 ▲27.6pt
4位:平良将太 ▲72.0pt
■3日目第3戦
この試合は小さなアガリの応酬で続く展開となったが、その中で一撃を決めたのが友添。東2局、リーチピンフドラ裏の8000を小沼から仕留め、わずかなリードをキープしながらオーラスまで局を進める。
オーラスは白のみの速攻が決まり、自身の手で決着。これで2日目から数えて3連勝、決勝進出をほぼ確実なものとした。
1位:友添敏之 +54.1pt
2位:浜野太陽 +4.3pt
3位:坂本大志 ▲16.6pt
4位:小沼翔 ▲41.8pt
■3日目第4戦
4戦目の主役となったのは、またしても本田だった。長村リードで迎えた南2局にリーチツモ赤裏の2000-4000をツモ、自身がトップに立つ。
そして迎えた親番では2局連続で満貫ツモを決め、大きく抜け出す。オーラスも自身の満貫で締めくくった本田は、初戦に続く特大トップで連勝、敗退の危機から、一気に決勝進出を伺うポジションまで駆け上がった。一方、平良はこの日の2戦で痛恨の連続箱下ラスとなり、厳しい状況に追い込まれた。
1位:本田朋広 +88.2pt
2位:松ヶ瀬隆弥 +6.5pt
3位:長村大 ▲27.5pt
4位:平良将太 ▲67.2pt
準決勝最終日を控えてのポイント状況がこちら。首位の友添は決勝進出がほぼ確定、仮に今の差をキープして最終日を終えられれば、決勝ではポイントがさらに半分になるとは言え、150近くのアドバンテージを持って決勝に臨める。現時点ではEX風林火山入りに、他の選手より一歩も二歩も近づいていると言っていいだろう。
現状2位の松ヶ瀬は、まずは決勝にストレートインできる2位確保が目標となる。だが、4位の小沼までは現実的に逆転が狙えるため、2位争いは熾烈なものとなるはずだ。
そして、さらに激戦となるのが敗者復活戦に進出できる6位以内を巡る争い。現状6位の坂本と7位の長村の差はわずか1.7ポイント、そしてこの日の大敗で8位に後退した平良も1トップあれば6位以内に戻れる。最終日、生き残りをかけた戦いは激しさを極めるだろう。そこに小沼や本田が巻き込まれるケースもあり得ないパターンではない。
最終日の4戦を終えた後、誰が最終決戦に進む資格を得るのか。各選手の人生をかけた闘牌は見逃せない。
さいたま市在住のフリーライター・麻雀ファン。2023年10月より株式会社竹書房所属。東京・飯田橋にあるセット雀荘「麻雀ロン」のオーナーである梶本琢程氏(麻雀解説者・Mリーグ審判)との縁をきっかけに、2019年から麻雀関連原稿の執筆を開始。「キンマweb」「近代麻雀」ではMリーグや麻雀最強戦の観戦記、取材・インタビュー記事などを多数手掛けている。渋谷ABEMAS・多井隆晴選手「必勝!麻雀実戦対局問題集」「麻雀無敗の手筋」「無敵の麻雀」、TEAM雷電・黒沢咲選手・U-NEXT Piratesの4選手の書籍構成やMリーグ公式ガイドブックの執筆協力など、多岐にわたって活動中。