VTuber千羽黒乃の麻雀講座【第54回】 「放銃率0%」にならない理由。和了率と放銃率の関係じゃ!

やっほーい! 儂じゃよー! 今日も元気に3000・6000! 麻雀歴1000年の鴉天狗、千羽黒乃が今週もキンマwebに参上じゃ!

前回のコラムでは「横移動」についてお話したのじゃ。
他家が別の他家に放銃することを「横移動」と呼び、上手く使えば自身の失点を防ぐことができるのじゃ。鳴いている他家へのアシストによって誘発させることもできるため、対局を有利に進められるとお伝えしたのじゃ!

VTuber千羽黒乃の麻雀講座【第53回】 あっちからこっちへ!「横移動」って何が起こるのじゃ?

放銃は悪いこと?

今日のテーマは「放銃率」じゃ!
お主は放銃について、どんなイメージを持っているかのう?
放銃すると自分の点棒が減ってしまうため、「放銃大好き!」という方はきっといないことじゃろう。でも、だからといって「放銃率0%」を目指してはいないのじゃ?

実は! 放銃率は決して0%にはならないのじゃ! なぜなら、放銃のなかには「よい放銃」も多くあり、腕を磨いてゆくにつれて「よい放銃」が増えてゆくからなのじゃ。

放銃率0%の麻雀って?

具体的に放銃率0%を目指そうとすると、たとえばこんな麻雀になるのじゃ。

東1局 南家 ドラ【4マン】
【4マン】【赤5マン】【6マン】【7マン】【8マン】【2ピン】【3ピン】【4ピン】【2ソウ】【2ソウ】【8ソウ】【8ソウ】【8ソウ】

追っかけリーチをされたら怖いから、いつでもベタオリできるようにダマテンにしよう…🐥

東1局 南家 ドラ【1マン】
【1マン】【1マン】【赤5マン】【6マン】【5ピン】【6ピン】【7ピン】【7ソウ】【8ソウ】【9ソウ】【中】【中】【中】 ツモ【1ソウ】

ダマテンにしてたけどリーチを受けちゃった! 【1ソウ】は通ってないから中でベタオリしよう…🐥

弱気すぎるように見えるかのう? でも、放銃率0%を目指そうとすると、「リーチはリスクが伴うので一切かけない」、「相手の攻撃に対して1牌も危険牌を切らない」といった麻雀を打つことになるのじゃ。
そうすると、めくり合いには一切参加することができなくなってしまうのが分かるかのう? それでも早いダマテンを全て避けるのは残念ながら不可能じゃ。

「放銃率は決して0%にはならない」というのは、こうした理由があるためなのじゃ!

ずばり! よい放銃とは!

それは「有利な抽選のめくり合いで負けてしまうこと」じゃ!

麻雀で良い成績を出すために重要なのは放銃しないことではなく、有利な抽選に積極的に参加することじゃ! 「有利な抽選」とは、待ちが良くて勝算の高い・または打点の高い手を聴牌したら先制リーチをかけたり、相手のリーチや鳴き仕掛けに対してもオリずに勝負することじゃ。

たとえば先制リーチをかけたのに追っかけリーチに放銃してしまい、「ダマテンにすれば良かった!!」と悔やんでしまった経験は誰もがあるはずじゃ。たしかに、放銃した瞬間はすごく失敗したような気分になってしまうじゃろう。

だけど、リーチはリスクと引き換えに大幅な打点アップが見込める強力な攻撃じゃ。その結果として放銃になってしまうことも時々あるけれど、長期的に見ればそれ以上に大きな利益をお主にもたらしてくれているはずじゃ。

追っかけリーチが怖くてなかなかリーチがかけられない、放銃が怖くてリーチに押し返せないという方には、「虎穴に入らずんば虎子を得ず」の気持ちで勇気を出してほしいのじゃ! 和了率も成績も、ぐーんとアップすること間違いなしじゃ~!

また、めくり合いに負けて放銃になってしまったときに儂がオススメしたいのは、対局後に牌山を開いて見ることじゃ。たとえば、「めくり合いには負けてしまったけれど、山には和了牌が4枚も残っていた! 放銃にはなってしまったのは残念だけど、有利な抽選に参加できてたな、よし!」といった具合に、自分の「有利な抽選」の判断が的確だったかを確認するのじゃ! これを繰り返すことでリーチの精度も上昇するはずじゃ~!

大事なのは和了率-放銃率!

放銃率が0%にならないのなら、実際にどれくらいの放銃率を目指すのが良いの? と思った方もいるじゃろう。はじめに一つお伝えしたいのは、「放銃率だけではなく、和了率にも注目してほしい」ということじゃ!

相手の攻撃に対して全てベタオリしていると、放銃率は確かに低くなるじゃろう。じゃが、本来は押すべき聴牌からでもオリてしまうと自身が加点する機会も失われるため、和了率も同じかそれ以上に減少してしまうのじゃ。
放銃率と和了率は相関性を持っており、押しの度合いを強めれば両者とも増加し、引きの度合いを強めれば減少するのじゃ。そして、その増減の速度は一定ではないのじゃ! はじめのうちは和了率の上昇速度が放銃率を上回っているものの、その増加の度合いは徐々に鈍り、ある一定の水準を越えると放銃率の上昇に追い抜かれてしまうのじゃ。

(別の言葉で言い換えれば、同じ腕のプレイヤー同士で対局した場合、和了率はどんなに押しを強くしても25%を超えることがないため、和了率の増加は必ずどこかで頭打ちになるのじゃ)

そのため、注目してほしいのは放銃率単体の数値ではなく、「和了率-放銃率」じゃ!

これはあくまで一例じゃが、和了率-放銃率の数値が

放銃率

というのがひとつの目安じゃ!

また、卓のレベルが上がってゆくと参加者全員のオリの精度が高まり、その結果として流局の割合が増えて全員の和了率が下がるため、最上位の卓では11%前後でも「すごく勝ち越している!」と呼べるじゃろう。

そして、重要なのは和了率や放銃率といった一部のパラメータの数値ではなく、対局で良い結果を残すことじゃ。「放銃率10%を目指そう!」「和了率-放銃率を12%にするぞ!」などと数値に固執せず、あくまでひとつの目安程度に見るのが良いじゃろう!

今回のまとめじゃ!

・「放銃率0%」にはならないのじゃ!
・有利な抽選(めくり合い)に参加して放銃してしまうのは「よい放銃」じゃ!
・数字はあくまで目安! 固執しすぎに要注意じゃ!

 

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