VTuber千羽黒乃の麻雀講座【第44回】 リーチは諸刃の剣! 長所と短所を知って、使いこなすのじゃ! (後編)

やっほーい! 儂じゃよー! 今日も元気に3000・6000! 麻雀歴1000年の鴉天狗、千羽黒乃が今週もキンマwebに参上じゃ!

五月晴れに恵まれたわくわくのGW、お主たちはどんな過ごし方をしたのかのう?
儂は! 麻雀を打ったのじゃーーー🀄🐦!
自分でもいっぱい牌を握ったほか、AbemaTVでMリーグ2020シーズンを見返したり、VTuberさんがチームを組んで戦った麻雀大会の解説もさせて頂いたりと、麻雀三昧な充実のGWを過ごしたのじゃ!

リーチをかけることでピンチになっちゃう?!

さてさて、まずは軽く復習じゃ。今日のテーマは「リーチの長所と短所」について・後編!
リーチは大きなメリットとデメリットを併せもつ諸刃の剣、そのデメリットは大きく分けて

・出アガり率が低下する
・手を変えることができなくなる

の2点があるのじゃ。

先週は主に前者についてスポットを当て、アガり率をアップさせるためにリーチをかけず、ダマテンにするべき状況について解説したのを覚えてるかのう?

VTuber千羽黒乃の麻雀講座【第43回】 リーチは諸刃の剣!長所と短所を知って、使いこなすのじゃ! (前編)

今日はさらに一歩踏み込んで、後者の「手を変えることができなくなる」に注目しながら、守備的な観点からリーチ判断について考えていくのじゃ!

「手を変えることができなくなる」とは、他家から追っかけリーチをされたり、高い仕掛けが入っても、「自分のアガり牌以外の牌は全てツモ切らないといけない!」 オリることができなくなってしまう、という意味じゃ。
待ちの狭い・打点の安いリーチをかけたために肝を冷やした記憶は、誰にもきっとあることじゃろう。

こうした「他家の押し返しが見込まれる(リーチをかけてもオリてもらえず、将来的にめくり合いをすることになる)局」にリーチをかけることは、大きなリスクを伴うため、未然に防ぎたいものじゃ。

愚形リーチは、どれくらい危険なの?

とはいえ、「愚形リーチで押し返されることが、どれくらい危険か」をぱっとイメージするのは難しいじゃろう。ここは一つ例を挙げて説明するのじゃ!

東1局 8巡目 南家 ドラ【白】

相手(子)の手
【2ピン】【3ピン】【北】【北】   ポン【1マン】【1マン】【1マン】 ポン【白】【白】【白】 チー【7ピン】【5ピン】【6ピン】

自分(子)の手
【3マン】【赤5マン】【7マン】【8マン】【9マン】【5ピン】【6ピン】【7ピン】【1ソウ】【1ソウ】【8ソウ】【8ソウ】【8ソウ】

たとえばドラをポンしてリャンメンテンパイしている相手に、こんな愚形リーチでめくり合いを挑んだ場合を考えてみるのじゃ!
相手は絶対にオリず、2人でめくり合いをし、流局はないものとしたとき、起こりうる結末は6通り!

青字:自分のアガり 赤字:相手のアガり
・相手が【1ピン】をツモ和了る
・相手が【4ピン】をツモ和了る
・相手が【4マン】で放銃する
・自分が【4マン】をツモ和了る
・自分が【1ピン】で放銃する
・自分が【4ピン】で放銃する

6つのうち2つが自分のアガりで、2つが自分の放銃となるため、「愚形待ちでリャンメン待ちとめくり合いをすると、約33%の確率でアガることができるが、同じく33%の確率で放銃となる」と導き出すことができるのじゃ!

よって、今回のめくり合いは33%の確率で2600~4000点の収入になるのに対し、33%の確率で7700点(+リーチ棒)の失点になるため、期待値で大幅に損となり、ダマテンやオリが有効と結論付けることができるのじゃ。

愚形リーチが高い価値を持つのは特に「先制リーチ」のときであり、今回のケースのように既に他家にも聴牌が入っているときには「先制」とは言えず、その価値は大きく低下するのじゃ。

なお、これが仮に
【4マン】【赤5マン】【7マン】【8マン】【9マン】【赤5ピン】【6ピン】【7ピン】【1ソウ】【1ソウ】【8ソウ】【8ソウ】【8ソウ】
のようなリャンメン待ちの聴牌ならば、決着は以下の8通りのいずれか!

青字:自分のアガり 赤字:相手のアガり
・相手が【1ピン】をツモ和了る
・相手が【4ピン】をツモ和了る
・相手が【3マン】で放銃する
・相手が【6マン】で放銃する
・自分が【3マン】をツモ和了る
・自分が【6マン】をツモ和了る
・自分が【1ピン】で放銃する
・自分が【4ピン】で放銃する

自分のアガりとなるケースが4つに増え、放銃は2つのままなのが分かるかのう?
これは「リャンメン待ちでリャンメン待ちとめくり合いをすると、約50%の確率でアガることができ、25%の確率で放銃となる」ということを示しており、相手の半分程度の打点でもリャンメン待ちならば十分リスクに釣り合うリターンが見込めると言えるのじゃ。

つまり、不必要なリーチとリーチ後の放銃を避けるコツは、自分の待ちの良さと打点を、押し返しが見込まれる相手の手と天秤にかけ、リスクに見合ったリターンが見込めるときにだけリーチをかけることなのじゃ!

この「他家の押し返しが見込まれる」かどうかを100%見極めることは難しいけれど、高確率で発生するサインが2つあるのじゃ。この2つを覚えればハイリスクなめくり合いを避けることができるようになるため、リーチ後の放銃が劇的に減ること間違いなしじゃ!

押し返されるサイン1・高打点の仕掛けが入っている

押し返しのサインで、最もよく目にするのは「高打点の仕掛けが入っているケース」じゃ。代表的なものには

・「ドラのポン」
・「ダブ東・ダブ南のポン」
・「赤やドラを2枚以上含む鳴き」
・「染め色の余っている混一色・清一色」
といった、「3翻+αが高確率で見込まれる鳴き」じゃ。このような高打点の仕掛けが既に入っている場合、愚形・安手(リーチ+1翻以下)のリーチではめくり合いをしても損になることが多いため、ダマテンにしたり、ときには聴牌を取らずにオリることも一考じゃ!

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