VTuber千羽黒乃の麻雀講座【第43回】 リーチは諸刃の剣!長所と短所を知って、使いこなすのじゃ! (前編)

 

やっほーい! 儂じゃよー! 今日も元気に3000・6000! 麻雀歴1000年の鴉天狗、千羽黒乃が今週もキンマwebに参上じゃ!

先週のコラムでは「海底牌の重要性と、その位置」について説明したのじゃ。

たくさんの鳴き仕掛けが入って、海底のツモ者がわからなくなったときには、マル秘テクニックの「海底スゴロク」を使おう! リーチしている人に海底牌をツモられないようにずらしたり、オリている他家に押し付けることで失点を防ぐことができるとお話したのじゃ!

VTuber千羽黒乃の麻雀講座【第42回】 海の底には何がある?「海底」の行き場を知るのじゃ!

リーチってどんな役?

リーチ、それは儂のいちばん大好きな手役。麻雀の基本にして究極とも言える攻撃手段じゃ!
このコラムでも、様々な形でリーチの強力な使い方をお伝えしてきたのじゃ。

でもでも、リーチといえども決して万能な武器ではないのじゃ。大活躍してくれるシチュエーションもあれば、あまり効果を発揮してくれなかったり、ときにはリーチすることで逆に窮地に陥ってしまうような場面もあるのじゃ!
というわけで、今日お話するのは、「リーチの長所と短所を知って、効果的に使いこなそう」じゃ!

リーチの長所と短所を知るのじゃ!

「リーチ」の効果的な使い方を知るためには、まずはその長所と短所について知るのが重要じゃ!
黒板どんっ!

「聴牌したらまずはリーチじゃー!」と儂がよく口にしているのは、ほとんどのケースで「打点アップ」の価値が他の短所を打ち消してあまりあるためじゃ。じゃが、ときにはデメリットが大きくなる場面もあるのじゃ!

それは一体、どんな場面かのう?

自分のアガりの価値が高いとき!

まずは1つ目の、「出アガり率が下がる」によるデメリット効果が、普段よりも高まるためにリーチをしないケースを紹介するのじゃ!

それは…「自分のアガり自体に大きな価値がある場面」じゃ!

代表的なものは「アガりトップ」のオーラス。1000点でもアガればトップの状況なら、聴牌を他家に知らせてアガり率を低下させてしまうよりも、ダマテンでさっと和了ってトップを確定させるのが冴えた一打!

また、リーチをかけても順位の上昇が見込めない点数状況ならば、2着・3着キープのためにダマテンにすることも有効な選択となるのじゃ。

この「アガり自体に大きな価値があるのでダマテンという考え方は、オーラス以前の局でも有効じゃ。たとえばこんな点数状況で迎えた南3局!

2着目の対面の親番で、自身は15000点差のトップ目。
ここでさっと和了ってしまえば残り2局のうち1局を消化することができるので、自身のトップ率は大きく高まるのじゃ! また、トップ争いのライバルだった対面も、残り1局で16000点差を縮めなくてはならなくなるため、トップ狙いを諦めて2着狙いへとシフトする可能性が高まるのじゃ。
このように、自分がトップ目で局消化の価値が高い(このままの着順を維持したまま、次の局に行きたい)ときは南3局、あるいは南2局でもダマテンが有効になるのじゃ!

ダマテンでも十分高い手のとき!

もう1つ、「出アガり率が低下する」ことによるデメリット効果が高いためにリーチしない手といえば、ダマテンでも十分高い手」じゃ!

具体的には、こんな聴牌じゃ。

ダマテンにしたい牌姿①

【2ピン】【3ピン】【4ピン】【4ピン】【5ピン】【8ピン】【8ピン】【8ピン】【白】【白】【白】【北】【北】  ドラ【西】

ダマテンでも「白・ホンイツ」で4翻の満貫で、リーチをかけても5翻の満貫。ツモか裏ドラが乗らなければ打点が変わらないため「打点アップ」の効果が小さくなってしまっているのじゃ。

ダマテンにしたい牌姿②

【4マン】【赤5マン】【2ピン】【2ピン】【3ピン】【3ピン】【4ピン】【4ピン】【4ソウ】【5ソウ】【6ソウ】【8ソウ】【8ソウ】  ドラ【2ピン】

こんな手もダマテンがお勧め!
今度は「タンヤオ一盃口ピンフ・赤・ドラ2」とダマテンでも6翻の跳満あり、リーチをかけても7翻の跳満。さきほどと同じく「打点アップ」が見込みづらい手なので、忍者のようにこっそりとダマテンにするのが良い一打じゃ!

なぜ高い手だと、ダマテンが有効になるのかのう? それは麻雀の点数計算には

・「4翻までは」1翻ごとに打点が倍増する
・「5翻以降は」点数の増加は2翻刻みになり、増加のペースも鈍る

というルールがあるためじゃ!

さきほど例にあげた牌姿のように既に十分高い手の場合は、リーチによる「打点上昇」の効果は下がり、相対的に「アガり率低下」のデメリットが重みを増すのじゃ。
よって、ダマテンでも4翻以上ある高い手のときもダマテンにするのが実戦的なリーチ判断じゃ!
(3面張などの自信のある待ちだったり、巡目がすごく早い場合はリーチもありじゃよ!)

さて、今週はアガり率をアップさせるための、主に攻撃的な面での「ダマテンの使い方」を説明してきたのじゃが、リーチの見逃せないデメリットである「手を入れ替えられなくなる」(アガり牌以外はツモ切らなければいけなくなる)についても気になるところじゃろう!
来週はそこにスポットを当て、守備的な理由から「リーチをしない」ケースについて説明するのじゃ!

今回のまとめじゃ!

・長所と短所を知って、リーチとダマテンを使いこなそう!
・リーチの長所は「打点アップ」、短所は「アガり率の低下」と「手を入れ替えられなくなること」じゃ!
・自分のアガりの価値が高い局と、リーチしなくても十分高い手のときは「ダマテン」じゃ!

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