やっほーい! 儂じゃよー! 今日も元気に3000・6000! 麻雀歴1000年の鴉天狗、千羽黒乃が今週もキンマwebに参上じゃ!
前回のコラムでは「シャンテン押し」についてお話したのじゃ。
先制リーチを受けたら、オリるのが基本。
ただし、「受け入れ枚数」「好形聴牌」「高打点」の3つの条件を満たしたときは、イーシャンテンからでも真っ向勝負でオリずに戦うべし! とお伝えしたのじゃ。
VTuber千羽黒乃の麻雀講座【第58回】ここぞの場面で「シャンテン押し」じゃ!
オリたいのに安全牌がない!?
他家からリーチを受け、ぜったいに放銃だけは避けたい! 安全に切れる現物どころかスジすらない! 麻雀を打っているとよくある状況じゃ。こんなときはどう打つのが良いのじゃろう? 今回のテーマはそんなときに役立つ、「オリたいのに安全牌がないときの打ち方」じゃ!
まずは使い所を説明するのじゃ! 「ぜったいに放銃だけは避けなければいけないとき」というのは「自分の手が悪く、アガりが遠すぎて目指せない」、または「アガりを目指す必要がない」ときじゃ。
具体的には
・自分の手がまだバラバラな最序盤にリーチが入ってしまった
・オーラスにトップ目の親からリーチが入り、自分は2着目。放銃すると4着になってしまいそうなので、オリて2着のまま終わらせたい。
などじゃ。
こうしたときは「放銃の確率を最小化させる」ことを考えて打つことになるのじゃ!
基本的な考え方!
大前提として、現物がないときの放銃を0%にすることはできないのじゃ! そのうえで、「統計的に最も当たりづらい牌を選ぶことで、放銃率をできるだけ下げる」のが基本的な考え方となるのじゃ。
では「統計的に当たりづらい牌」とはなんじゃろう?
それは 字牌→端牌→2・8牌→3・7牌→それ以外の牌 じゃ!
その理由は、放銃になってしまう待ちのパターンが少ないためじゃ!
比べてみれば一目瞭然! 字牌や端牌はその他の牌よりも放銃になるパターンが少ないため、「統計的に当たりづらい牌」なのじゃ。
「安牌がないときは、基本は字牌と端牌」と覚えておけば、守備力アップ間違いなしじゃ💪
それに加えて、字牌や1・9牌でオリることにはもう1つメリットがあるのじゃ。それは
・字牌で放銃になってしまった場合は平和やタンヤオの1翻がつかない
・1・9牌で放銃になってしまった場合もタンヤオの1翻がつかない
というものじゃ。
字牌・端牌は放銃になる可能性が低いのに加えて、仮に放銃してしまっても2~8牌で放銃したときよりも失点が少なくなるのじゃ!
1枚しかない牌よりも、複数ある牌
では、端牌が複数あるときは、どのように切るのが良いのじゃ?
たとえばこんな早いリーチを受けたときのことを考えてみてほしいのじゃ。
リーチ者の捨て牌には字牌しか切れておらず、通りそうな牌のヒントすらない!
こんなときに役に立つ考え方を伝授するのじゃ!
それはズバり、
「1枚しかない牌よりも、複数枚ある牌を切る」! 今回の場合はの暗刻落としがオススメなのじゃ!
「自分がたくさん持ってる牌って、なんだか危険な気がする!」
そう思う方もいるじゃろう。じゃが、複数持っている牌を切ることには、実は大きなメリットがあるのじゃ!
11枚しか持っていない端牌を切った場合も、暗刻の1sを切った場合も、その巡目の放銃率には実はほとんど差がないのじゃ。
しかぁーし! 1巡後・2巡後の放銃率には大きな差があるのじゃ!
暗刻のを1枚通すことができた場合、なんと手の中にリーチの現物が2枚生まれるのじゃ! よって次巡、次々巡はもう2枚持っているを切ることで、安全にしのぐことができるのが分かるかのう?
それに対してを切らない場合、や、を通したとしても、次の巡目にはまた新たな危険牌を切らなければならなくなってしまうのじゃ!
このように、端牌の暗刻落としは「1巡勝負することで、後の2巡の安全を買うことができる」とも言うことができるのじゃ。この考え方は1・9牌だけでなく、字牌やその他の牌を切ってオリるときにも使えるので、様々な場面で活用してほしいのじゃ!
字牌を切るときは?
最後に、字牌を切るときの順序についても説明するのじゃ!
たとえば、東1局に東家からリーチが入り自分の手はこんな具合のとき、どの字牌を切るのが良いのか分かるのじゃ?
東1局2巡目西家 ドラ
字牌は、、の3種があり、選ぶことができる状況じゃ。
こんなときは「相手にとって、役牌にならない字牌から切る」のが守備の基本。今回のケースは西切りがオススメなのじゃ!
なぜなら、どの字牌も生牌(場に一枚も切られていない)のとき、いずれも放銃になってしまう確率は同じじゃが、放銃になってしまったときの打点に違いがあるためじゃ。
東がシャンポン待ちへの放銃になってしまったときは「リーチ+ダブ+α」で最低7700点の失点、がシャンポン待ちへの放銃になってしまったときは「リーチ++α」で最低3900点の失点となるのに対し、西がシャンポン待ちにあたってしまったときの打点は「リーチ+α」で最低2000点。「ダブ」や「役牌」といった役がつかない分、放銃になってしまっても失点が少なく済むのじゃ。
「危険度が同じ字牌を切る場合は、役がつかない字牌から切る」を実践できるようになれば、高打点リーチへの放銃を減らすこともできるのじゃ!
今回のまとめじゃ!
・オリたいのに現物がないときは字牌→端牌→2・8牌→それ以外の牌で切る
・1枚しか持っていない牌よりも、複数枚持っている牌を切って「1巡勝負することで、後の2巡の安全を買う」。
・字牌を切るときは「役牌」がつかない牌から切る
鴉天狗の姿をしたVtuber。キンマwebで『VTuber千羽黒乃の麻雀講座』を連載中。趣味は歌と麻雀。麻雀歴1000年、天鳳は最高九段。
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