チーム5連勝を
目指していたけれど
他チームの新人が
東1局から親満3連続で
アガった件
文・越野智紀【金曜担当ライター】2021年11月12日
Mリーグ2021(11/12第1試合)
4連続ラスを止めた丸山のトップからチーム全体が活性化し、目を覚ました獰猛な獣集団・赤坂ドリブンズ。
不調だった村上にも今シーズンの初トップが飛び出してチームは現在4連勝中と、反撃の態勢が完全に整いました。
5連勝を賭けて登場したのがMリーガーで一番トップが好きなたろう選手とあれば、頭のテッペンから足の先までトップ狙いの麻雀になることが容易に想像出来ましたが
いざ蓋を開けてみれば開局から伊達選手が3局連続で親満をアガリ、トップ独走を許してしまいます。
このように序盤に大量リードをされた時に人はどう打つべきでしょうか?
東1局3本場。
を仕掛けてイーシャンテンのたろう選手。
を切れば引いた時に
ポン形の良いイーシャンテンに変化しますが、3,900点のテンパイになるケースが増えてしまいます。
満貫を維持したままの良形変化となる引きの為だけにを切るよりはの切り順にして、
「わたしが必要になるかもしれないぐらい手牌が整ってないんで、もう一つ鳴かせてください上家さん」
と、相手の油断を誘う切りを選びました。
他にも切りの利点としてを引きの時にを落として
ポントイトイでハネ満が見えたり、を切って打点を落とさずに
ポン少し良形になる道が見えます。
点差はかなり離れていますが、まだ親番も丸々残っているので試合開始前と同じぐらいの気持ちでたろう選手は5連勝を目指していそうです。
すぐにを引いてトップ目の伊達選手から満貫を出アガリ、俄然たろう選手のやる気が上がっていきます。
東3局。
6巡目にを切っている朝倉選手から10巡目に切りリーチが入ります。
間のとが手出しで単純なリャンメンターツ落としには見えず、何やらは手牌に関係している牌のようです。
親番の日向選手がイーシャンテンからを掴んで少考。
赤ありのルールでからを落とす時に、赤牌の受けや赤牌が余らないように→の切り順になることが多くなります。
今回の朝倉選手のリーチのような→の切り順に少し違和感を覚えますが、
xxxxxxxx
xxxxxxxx
こういった形からならが先に切られた切りリーチでが当たるパターンもあります。
もしが通ったとしても、その後に切りたいもかなり厳しい牌で、トップ目の伊達選手は遥か彼方でたろう選手との2着争いは僅差。
ここでの勝負は勝ってもトップが難しく、放銃すると2着が離れてラスも見えてくるというハイリスクローリターンな状況です。
ディフェンスと状況把握能力に定評のある日向選手は、こので撤退します。
一方たろう選手はドラのをポンして切り。
があたる組み合わせは限られていて、朝倉選手の切りが暗刻から切ったパターンならは安全です。
実際に朝倉選手はを暗刻から切っての待ち。
粘ったたろう選手がハイテイでを喰い取り、テンパイで流局。
ここまで苦しんでいた朝倉選手に、さらに厳しい仕打ちをしながらも加点します。
次局は日向選手が伊達選手のリーチに対し
中筋のでの放銃を回避して暗刻の切りで受け切ります。