冬の初めに咲いた満開の桜。サクラ色の騎士・内川、連闘連勝！　【Mリーグ2021観戦記11／19】担当記者：渡邉浩史郎

しかしここで白鳥に仕掛けが入る。

それを見た内川。ここでツモ切りリーチに出る。

第一打ドラ切りでやる気を出していた親が今まで黙テンにしていた。他家から見ればタンピン赤赤やピンフ三色赤、一気通貫赤といった役あり両面ダママンガンが予想される、恐ろしいリーチだ。

それを受けて白鳥、この手牌からを切っていった。

１０００点と２０００点の打点幅にそこまで違いがないのなら、赤を見せることで先ほどの内川への手牌読みの逆を利用。つまり、自分の手は高くないということをアピールしてを拾いやすくした。

しかしここも内川がラス牌をツモアガリ。５００００点まで点数を伸ばす。

【東４局２本場】

なおも止まらぬ内川フィーバー。ここでターツオーバーの難しい選択。三色・ドラ・ダブのどれかは見切ることになるかと思われたが……

内川の選択は打！ 三色・ドラ・ダブ全部残すばかりか七対子までも視野に入れた。

カンもダブも全部自分で引き入れて盤石のイーシャンテンに。マンズの下が良さそうなのでそちらを固定し……

見事の暗刻を捉える！ ダブ・ドラの、符ハネして出アガリ９６００。普通ならダマテンだが……

リーチに踏み切った！ 「ダマテンで自由に打たれるくらいならリーチを打って安手の相手を降ろす」寿人を彷彿させるような、超強気のリーチだ！

しかしここは白鳥が待ったをかける。内川の勝負手を潰す価値ある１０００・２０００で南場に突入。

南場、内川は大きなアガリこそなかったものの、展開も味方し、リードを生かして見事にトップを獲得した。

これで同日連闘連勝。サクラナイツの連闘権を使っての初連勝がチームのエース・内川だというのはチームの、そして内川自身の復活の序曲といっていいだろう。

チームポイントもプラス圏に仲間入り。昨年、ファイナルのあの会場に忘れてきたものを取り戻す、桜色の騎士たちの行進は始まったばかりだ。