貪欲に攻めた2回のアガリ! ABEMAS・松本吉弘の比類なき切れ味 【Mリーグ2021観戦記12/7】担当記者:ZERO

麻雀とは、なんと無情なのだろう。

雷電ファンの心を折りにいく12000放銃。


しかし黒沢にはまだ親番がある。

応援してくれる雷電ユニバースより先に下を向いてはいけない!

こうして迎えた親番。

──ここが私の生命線。


一息ついて配牌を取る。


苦しい…! あまりにも苦しい。

しかしここから中張牌をかき集め…


なんとか勝負できる形までこぎつけた。

ここまで引っ張ってきた【南】を切るか…


ドラを乗りこなしてきた黒沢が、ドラに翻弄されつつある。

しっかりと場を見つめ、決意の表情で


ドラを河へと放流する!


黒沢の切ったドラ【南】をまたしても滝沢がポン!

再び滝沢VS黒沢の戦いに。

数巡後の黒沢にようやく


キター! 赤を使い切ってのテンパイ。

これなら…

勝負になる!

雷電の望みをつなぐ、力強い【3ピン】【4ピン】【7ピン】待ちのリーチ!


祈るようにツモ山に手をのばす黒沢。
黒沢がここまで感情を表に出すのは珍しい。

雷電が負け続けても応援してくれるファンのために、なんとかしたいという気持ちが伝わってくる。終局間際、手元に【3ピン】を引き寄せたのは


滝沢だった。

喉から手が出るほど欲しかった【3ピン】を目の前でツモられる。


良い偶然が続くのも悪い偶然が続くのも麻雀。

敗れた黒沢の表情は、少しだけ吹っ切れたように見えた。レギュラーシーズンもまだ半分以上残っている。諦めるのにはまだ早すぎる。

最後の親が落ちた黒沢は、これからの逆襲を誓い、この半荘は散った。

最終決戦

こうしてトップ争いはバースデー滝沢と開局に倍満をツモった松本に絞られた。

南3局1本場。

勝負は一瞬だった。

滝沢の手牌。↓


滝沢はここから【9ソウ】を切った。

【6マン】をツモってできたマンズの連続形(【5マン】【6マン】【7マン】【8マン】)には手をかけられない。

ドラの【4ソウ】を切るか、【9ソウ】を切るかといったところだが、トップ目の滝沢としてはなるべくリーチは避けたい。

おそらくドラが【4ソウ】じゃなかったとしても【9ソウ】を切ったのではないだろうか。

滝沢らしい、エレガントな二向聴戻しと言える。

対する松本はこの手牌。↓


松本はここから【3ソウ】を切った。かなり不格好な手組になるが、絶対ドラ【4ソウ】は使う! という意思を感じる選択だ。

そしてすぐにカン【4ピン】をチー。

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