狂気ノ沙汰ホド・オモシロイデス【Mリーグ2021-22観戦記3／25】担当記者：越野智紀

もう一気に全員警戒モードに突入して完全にベタ降り開始。

ここまでくれば甘えてを切ったりもしません。

結果は茅森選手の満貫ツモアガリでしたが、いつもの安定した守備力を見せていました。

南１局。

とのシャンポンでダマテンに受けていた小林選手はを掴んで少考。

ここで警戒していたのは茅森選手の仕掛けで、をポンしてドラのを切ってきた後にと手出しが入っていました。

前局のホンイツや前々局のドラが固まっていそうな仕掛けから、この仕掛けも要注意と判断して

切りテンパイ外しを選択しました。

ところが、この仕掛けは

「多井さんって一気に復活してくるから親番すぐに流しちゃえ」的な仕掛けでした。

麻雀星人と呼ばれる地球外生命体を見た茅森選手の野生の本能かもしれませんが、恐れていた多井選手から直後にリーチが入り

茅森選手の手から出たは１巡前ならロンの牌。

二種類の異なる警戒心から道なきところに道が生まれ、一発ツモの6,000オール。

不遇の半荘に苦しんでいた多井選手に一矢報いるアガリが出ました。

しかし本日の麻雀星人の反撃はここまでで、小林・茅森中心のトップ争いには影響なし。

オーラス、トップを盤石にすべく４巡目リーチを打った小林選手が延々とツモ切りを続けていると

追いついた茅森選手からツモ番の無い直撃狙いのリーチが放たれます。

ツモ番の無い追っかけリーチを受けたことがある人はわかると思いますが、声なき「掴め！」の声が聞こえてくるので相当キツイです。

麻雀で溜まるストレスランキングも３位に入ってきます。

そういったストレスを全く感じさせない小林選手は、これを凌ぐと

次局に決定打ともいえるホンイツ・ピンフのアガリ。

麻雀にストレスなんていう数値は無いが点差は大事と、３万点近く差をつけて親をさらに続けていきます。

次局、素点回復を狙った多井選手のリーチに対し

トップ逆転を諦めない茅森選手は国士無双のイーシャンテン。

安全圏からの逆転は喰らったことがある人はわかると思いますが、普通にキツイです。

見えないとこからのパンチが一番効くっていいますし、麻雀で溜まるストレスランキングも２位に入っています。

Piratesのチームメイトが固唾を呑んで見守る中、当事者の小林選手は

いつもと同じ体温で多井選手のハイテイをズラして

流局で凌いで逃げ切りに成功。

セミファイナルに入ってチーム初トップを取った小林選手は

「多分勝ち上がりボーダーは50～100ぐらいになると思います。もう少しプラスすればファイナルに出場出来るので、勿論目標は優勝ですが勝ち上がりを目指して頑張っていきたいと思います」

相変わらず冷静に危険水域を楽しんでいる様子を見せてくれました。