1枚切れのを引いてくる。
親リーチがかかってリャンシャンテン。自分の手は厳しい。
そして今局、魚谷は仕掛けて参加している。石橋自身はガッチリと守備を固め、多井のリーチと魚谷の仕掛けでやり合ってもらおうというのが石橋の狙いだろう。特に魚谷が多井に放銃するのが、この局のベストだと考えての判断だ。
たしかに、魚谷や多井と、石橋との点差はまだそこまで開いていない。厳しい展開でも棒攻めなどせず、自分のやるべきことをやる石橋の冷静さが光った。
魚谷は、
次の手番でカンテンパイを果たすも、これが3枚見え。ここはを切って、組み替えを狙った。
その後魚谷が攻め立てるも、この局は多井と魚谷の2人テンパイで流局。
多井と魚谷の攻防が続く。
東4局1本場は、を暗カンした多井が終盤にリーチ。
魚谷は、
タンヤオ赤赤でテンパイしているところにを持ってきて、
さらに次局、
魚谷に789三色のテンパイが入る。
次の手番で多井は、
切りリーチに!
「ロン」
魚谷が多井から、三色の2600は3200を出アガリ。依然、下三者が混沌としたまま、勝負は南場へと移っていく。
この南1局が、非常に見応えのある局となった。
まずは多井が仕掛ける。急所のをチーしてドラドラ赤のバックだ。
さらに、
堀がをポン。三元役含みのソウズのホンイツへ向かう。
堀の仕掛けを見た魚谷は、
なんとアンコのを河に並べる。
石橋の親を落とすために、堀の急所となりそうな牌をアシストした格好だ。
堀はこれをチーして打。イーシャンテンに。
堀のチーで、が多井のもとへやってくる。いち早く多井はを処理。
次巡、魚谷はを引いて打。先ほどと違ってピンフのルートが見えたので、手の形はキープ。
さらに魚谷は、
を引いて、小考に入る。
打だった。下家の堀はとを手出ししている。点数状況からも、堀がバラバラから仕掛けることは考えづらい。堀へのなどでの放銃は避けつつ、自身のアガリを残した形だ。
一方の多井、
ここから、上家の堀が切ったをでチーして打。ドラが出ていかないようにしつつ、を使っての満貫ルートも残す一打だ。
次に回ってきた堀は、
ドラのを引いて打。下家の多井にドラを止めながら、ソウズを続けて手から切って圧力をかけつつ、は小三元と安全牌候補で使う、という全部乗せの選択だ。
多井は、を引き戻して打。は場に見えていない。を鳴いている堀の三元役を警戒し、は手に留めた。で放銃になっても、流したい石橋の親が落ちるので良いと考えてもいただろう。
目まぐるしく牌が動いていく中で、
なんと魚谷がテンパイ一番乗り! 堀が切ったの筋、を切ってカンテンパイ!
さて、戦況を見つめていた、