多井は上記のような読みを入れていたため、手牌に孤立していたもなかなか切らなかった。下家の萩原の手が進む(をポンされる)ことによって自身の手を進めにくくならないよう絞り気味に残していた。
しかしそこに想定外に早い萩原からのリーチが入り、直後にを引いてしまったためオリを選択。ドラのを切り・を左端に置くことで完全撤退を視聴者にアピールしていた。
リーチが入った場面から見ればメンツを壊しての完全なオリが突然の判断のようにも見えたが、第一打目の切り順から思考を巡らせていたからこそなし得たスーパープレーだったのだ。
Mリーグをより楽しむためにも見ていただきたい検討配信だが、トッププロの思考を存分に聞くことができるので、麻雀をもっと上達させたい人のためにもなるだろう。
来週から始まるファイナルを視聴する際、是非試してみてはいかがだろうか。
日本プロ麻雀連盟所属プロ。株式会社AllRuns代表取締役社長。業界を様々なやり方で盛り上げていくために日々奮闘中。Mリーグ観戦記ライター2年目。常に前のめりな執筆を心がけています(怒られない範囲で)。Twitterをフォローしてもらえると励みになります。
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