【 #神域リーグ 第7節観戦記】第21試合 苦境でも笑顔 魔法の言葉が、天まで届く 千羽黒乃は麻雀が大好きだから【文 #後藤哲冶 】

第21試合 郡道美玲 vs 天開司 vs 千羽黒乃 vs 白雪レイド

『神域リーグ』

もう後半戦を迎えようとしているこの大会、麻雀好きの方ならもう一度は耳にしたのではないだろうか。
Мリーグの選手4名が監督となり、人気ストリーマー達をチームに加えて行うリーグ戦。

この大会自体は今年が初の試みで、つまりはまだ1年目だというのに、本配信は既に多くの人が視聴し、パブリックビューイング会場でも多くの人が熱狂している。
その熱量に、正直私も驚かされた。

麻雀の熱は、確かに外へ外へと向かっている。

本記事は神域リーグを見たことが無い人にも熱が伝わるように意識してある。
この記事で興味を持った方は是非神域リーグも一度見て欲しい。

それでは、そんな最高に熱い大会の、残り10試合となった第21試合目の内容へと入っていこう。

第21試合
東家・郡道美玲 (チームアキレス)
南家・天開司  (チームゼウス)
西家・千羽黒乃 (チームヘラクレス)
北家・白雪レイド(チームアトラス)

出場選手はこのような並びになった。
神域リーグとは、ストリーマーを集めた大会であり、いわゆるプロの大会とは一線を画する。
選手の中で、麻雀の実力や経験値によってレベルが分けられているのだ。

今回の試合で言えば、千羽黒乃と白雪レイドがAランク選手、天開司がBランク選手、郡道美玲がCランクの選手。(Sが一番上で以下A~C)

だが、麻雀をこよなく愛する皆さんならもちろん分かっているかもしれないが。
麻雀は、必ずしも強い者が勝つゲームではない。

短期の成績であれば、プロの選手をまだ始めたばかりの選手が超えることなんてざらにある。
それがこの大会の面白いところなのだ。

東1局、西家に座る千羽黒乃の手に早くも勝負手が入る。

ドラ赤の手。形も良い。
ここは真っすぐに打【發】かと思われた。が、千羽の選択は打【6マン】

河を見てみると雀頭の【北】はもう既に2枚切れで暗刻になることは無い。
更に【6マン】が暗刻になっても、ドラの【2マン】【赤5マン】が出て行ってしまうテンパイになることが多そうだ。
以上の理由から、千羽は先に【6マン】を離す選択。

と、いうのを千羽は自身の配信枠でもしっかりと言葉にしている。
千羽黒乃という打ち手の凄まじい所は、自分の思考をはっきりと話しながら打牌をすることにある。
私も彼女の配信は幾度となく見させてもらっているが、知識とそしてそれを言葉にする言語化の能力が非常に高い。
1011歳。現代を生きる烏天狗の麻雀力恐るべしといったところか。

千羽がこの手をしっかりと仕上げた。
放銃に回ってしまったのは天開司だが、ドラが雀頭のタンヤオテンパイ、それも【2ソウ】【5ソウ】【8ソウ】待ちという3面待ちになってしまっては、【4マン】は勝負せざるを得ない。この放銃はやむなしだろう。

続く東2局も千羽が前に出る。

この形から、自風牌の【南】をポン。
ドラも赤も無いこの形から仕掛けるのは少々勇気がいるが、親の下家である、ということも背中を押したか、かわし手で発進。

役牌を2つ鳴いてホンイツへと向かっていた白雪レイドから、この【8ソウ】を捉える。
メンゼン良し、鳴いて良し。この2局だけでも千羽がどれだけの実力者であるかは分かっていただけるのではないだろうか。

東3局

親の千羽から出たドラの【中】を鳴いて、白雪がアガリに全力で向かう。
ちなみに親の千羽がドラを切ったのは下の牌姿からだ。

三色まで見えるピンフ系の手。
親で更なる加点を狙いたい千羽は、相手に重ねられることを嫌って早めのリリース。
結果的に、下家に座る白雪に鳴かれる形にはなったが――

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