第3回姫ロン杯の4つ目の予選大会となる「麻雀さんクイーンカップ」の決勝戦が、4月7日に開催された。
予選を勝ち上がったのは、黒沢咲(日本プロ麻雀連盟)、高宮まり(日本プロ麻雀連盟)、西川舞(日本プロ麻雀連盟)の3名。そして前回の覇者である吉元彩(日本プロ麻雀協会)を加えた4名で、半荘2回戦の決勝戦となる。
特に吉元は、過去にこの大会を連覇しており今回は3連覇がかかる大一番となる。
姫ロン杯の特徴としては基本はアリアリの東南戦だが、ドラ扱いになる【赤】が2枚含まれることだ。また、をアンカンするとその時点で3000点オールの収入を得ることができる。そして10翻で3倍満、12翻で4倍満となる。
また、順位点がなく純粋な素点の合計勝負であることも特徴のひとつだ。
1回戦は、吉元・高宮・西川・黒沢の並びでスタート。
ドラこれにピンズのメンホンのイーシャンテンの高宮が高目のを切って、黒沢がまず8,000点のリードとなる。
東4局、西川が12巡目にをポンしてテンパイ。
ポン 打 ドラ河にが2枚、が1枚切られているのを見てのポンテンである。
同巡、吉元がメンゼンで追いつく。
ツモ ドラを切ればの好形待ちだが、西川のロン牌。吉元は少考して切りを選択。チートイツに受ける。
西川の切りを見て切りを嫌ったのだ。
吉元は15巡目にをツモると、西川に中筋のを切りをピタリと止める。
そして17巡目には、2つ仕掛けた親の黒沢に対する無スジをツモると、テンパイを崩してオリに回る。
ドラまたぎのはアタリではなかったが、この守備意識の高さはさすが2連覇しているだけのことはあると思わせるに十分だった。
次局、西川が6巡目にピンフ・ドラ1の先制リーチをかける。これに高宮がスジのを切ると、吉元の手牌が開かれる。
ロン ドラ7巡目メンホンテンパイ。これは高宮もかわすすべがない。
順調に加点した吉元がリードしている状況だが、ここに大きな転換点を迎える。
南1局、7巡目に西川がドラ単騎のチートイツで先制リーチ。
ドラ
リーチ宣言牌のを黒沢が鳴いて、同じくドラ単騎待ちでテンパイ。
ポン ポン ドラ (は赤牌)
しかし、西川と黒沢のアガリ牌であるドラは、すでに吉元の手にトイツ。
吉元はをポンして、
ポン ドラ (は赤牌)
のテンパイ。待ち牌のはこのとき山に実に5枚も残っている。
黒沢は同巡、リーチに無スジのを掴んでテンパイを崩す。
視聴者も解説席も、誰もが吉元のアガリを疑わなかったであろう。
しかし、吉元は次巡をツモり、打赤。トイトイへと待ちを変える。
ポン ドラ
その結果、15巡目にをツモ切ることになる。
そして再びテンパイを組み直した黒沢が、17巡目にラス牌のをツモり、吉元はマンガンの親かぶりとなってしまったのだ。
ツモポン ポン ドラ (は赤牌)
黒沢はその後、ドラ4のカンリーチを一発でツモり、吉元をまくりトップに立つ。
オーラスを迎えて、
吉元 36,500
高宮 ▲2,500
西川 16,300
黒沢 48,700
マンガンをツモれば再びトップに返り咲く吉元が先制リーチ。
ドラこれに高宮が真っ向勝負の追いかけリーチ。
ドラ (は赤牌)
このカンを吉元が一発で掴まされ、さらにウラドラが。ハネマンの放銃となってしまい、1回戦は黒沢が頭一つ抜けた形で終了となった。
(1回戦終了時)
吉元 24,500点
高宮 10,500点
西川 16,300点
黒沢 48,700点