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(左から)東城りお 魚谷侑未 近藤誠一 茅森早香 吉野慎一監督
Mリーグ開幕から2度の準優勝を経験しているセガサミーフェニックス。いずれも、優勝にあと一歩手が届かなかったという悔しい敗戦だっただけに、今シーズンに駆ける思いはひときわ強くなっているだろう。開幕式前の、選手たちの声をお届けする。
魚谷 正直、始まった実感はまだ自分の中にはありません。これだけたくさんの方に集まっていただいていて実感すべきだと思うのですが、やはりMリーグスタジオで試合に行く直前になって、帰ってきたという感じになると思います。これから開幕して忙しい日々になると思うので、今年は優勝に手が届くよう、精いっぱい打ちたいと思っています。
今年の目標は、去年届かなかった優勝をすることです。まずはレギュラーシーズンを戦い抜くことが大事だと思っているので、ポイントを積み上げて、レギュラーシーズンを突破して、優勝に向かいたいと思います。
近藤 体の中には、昨シーズンの悔しさは残っています。ただ、実際に試合に臨むときに一番大切にして打ちたいと思っているのは、いつも通りの自分であることです。オフシーズンには一つ区切りをつけて新シーズンに向けて準備をしていますが、その辺りは始まってからは試合を追うごとに修正していきます。
茅森 昨シーズンは「1日1ハネ」というのがあったんですけど、今シーズンは「1日2ハネ」くらいを狙っていきたいです。なので、平均打点9000点を目標にしていきたいです(笑)。
東城 1年戦ってきましたけど、まだ新鮮な気持ちでいます。選手はもともと会っている方ばかりなので、そちらの緊張はなかったですけど、実際に対局の場に立つ瞬間は常に緊張していたので、改めて「また始まるんだな」という緊張が戻ってきました。(ヘアスタイルについて)仕上げてきましたけど、さっきすれ違った松ヶ瀬(隆弥)さんにやられたな、というのはありますね。ABEMASのスポンサーさんに美容室のlittleさんがあって、Mリーガーはどんどん髪色が奇抜になっていくんじゃないかという期待もしています。
吉野 まず、コロナ禍がかなり緩和されてきたこともあって、直接的にいろいろなファンの方と触れ合ったり、Mリーグを見ていただく、これから見るお客様とたくさん触れ合うことによって、本当にセガサミーフェニックスの優勝をみんなが望んでいるんだなということを非常に痛感したオフシーズンだったと思います。そうした思いを胸に秘めて、選手のみなさんにはぜひ自分らしい麻雀を打って、ファンの方々を楽しませていただきたい、そこに尽きると思っています。感動的な麻雀をお届けしつつ、感動的な優勝を、ということで今シーズンはチーム一丸となってやっていきたいと思っています。
個人的な部分に関しては、近藤は改めて今シーズンの個人目標を「三冠」と明言。また、開幕戦でかつての師匠格に当たる鈴木優と対戦する魚谷は、個人の思いはあまり関係がないとしつつ、周囲のファンの方がそれを楽しみにしていることに、心境の変化を感じている様子だった。開幕式にあたっては髪型のアクセントを4人全員でそろえるなど、今シーズンもチームの雰囲気は良さそうだ。
さいたま市在住のフリーライター・麻雀ファン。2023年10月より株式会社竹書房所属。東京・飯田橋にあるセット雀荘「麻雀ロン」のオーナーである梶本琢程氏(麻雀解説者・Mリーグ審判)との縁をきっかけに、2019年から麻雀関連原稿の執筆を開始。「キンマweb」「近代麻雀」ではMリーグや麻雀最強戦の観戦記、取材・インタビュー記事などを多数手掛けている。渋谷ABEMAS・多井隆晴選手「必勝!麻雀実戦対局問題集」「麻雀無敗の手筋」「無敵の麻雀」、TEAM雷電・黒沢咲選手・U-NEXT Piratesの4選手の書籍構成やMリーグ公式ガイドブックの執筆協力など、多岐にわたって活動中。