13戦7トップ!驀進が止まらない本田朋広を支えている 3つのポイント【Mリーグ2022-23観戦記12/8】担当記者:ゆうせー

【7マン】は白鳥にはワンチャンスの牌だ。

本田に関しては、リーチ宣言牌が【5マン】なので通常ならば【4マン】【7マン】は読み筋に入る。

しかし、対面の本田は5巡目に【6マン】を切っていて、そこから手出しが4回も入っている。

また、本田はリーチを受けてから【北】を手出ししている。打てない【5マン】をつかんだため、一旦持っておいた【北】を切って【5マン】を勝負牌にした、というパターンも十分に考えられる。

「ロン」

この【7マン】が本田の待ち牌であった。

リーチ一発タンヤオピンフ赤裏、12000の大きなアガリ。

ポイントとなったのは、

やはり5巡目の打【6マン】だろう。これは、上家のたろうが切った【6マン】に「合わせ打ち」をする格好となっている。良い待ちを作る意識の高さが見てとれる。

また、他にシャンポンの受けがあるので、直接的なロスとしても【6マン】1枚にとどまっている。しかもこのタンピン形の手で、安らぎの安全牌である【南】を持てるのも守備面での大きなメリットだ。

豊富な手材料に溺れずに、合わせ打ちを駆使した結果の12000であった。

南1局は本田の親番。

ここも合わせ打ち!

単純に広いイーシャンテンにとる打【3ピン】でないのがまたいい。

手に牌が押し寄せて来ているのも確かだが、「アガリ易い部分を自らの手で作り出そう」という意志と工夫が伝わってくる。

本田の好調を支えている2つ目のポイントは、このいいブロックを作り出す「合わせ打ち」だと考える。

余裕すら感じる微笑を浮かべた本田は、

アッサリと【2マン】を引き入れて、狙い通りの三面張リーチを打つ!

これもまたアッサリとこれをツモりあげて2000オール。

一気に他家を突き放す。

なんとか追いすがりたい近藤。南1局1本場、たろうのリーチを受けて、

この手格好となっていた。

立体図は、こうだ。

近藤は、

【7ソウ】!!!

これは、先刻も見た「超攻撃的な七対子イーシャンテンプッシュ」である。

タンヤオ七対子赤ドラドラの可能性を追って、攻めた打牌だ。

確かに、よく見ると安全牌は1枚もない。

たろうはリーチ前に【4マン】を切っているが、この【4マン】はリーチ一手前の手出し。ドラが【5マン】であることを踏まえると、

【3マン】【4マン】【4マン】からや、【4マン】【4マン】【5マン】からの打【4マン】は十分に考えられる。トイツの【3マン】は全く安全ではないのだ。現物の【4マン】を誰も切ってこないのも、不信感を増幅させる。

だから近藤は、

ワンチャンスであろうとも、【2マン】をツモったときにスッとイーシャンテンを崩したのだろう。【2ピン】がノーチャンスになったこともある。

さらに、

【2マン】を切ればフリテンのテンパイだった本田も、【2マン】を打たなかった。同卓者は【4マン】のマタギを警戒していたことを表しているだろう。

迂回していた近藤だが、

なんと最終手番でテンパイに。

ここで、

【2マン】を打たずに【2ソウ】を切ったのも、マンズの警戒具合から考えると自然に思える。

次にたろうが持ってきたのは、

皮肉にも【2ソウ】であった。

開けられる手牌。様々な情報が晒されていく。

次局、近藤の真骨頂、

役満のテンパイが入る。

  • この記事が気に入ったら
    フォローをお願いいたします!
    最新の麻雀・Mリーグ情報をお届けします!

  • \近代麻雀新刊&おすすめ/