ツモはダマでも無条件でトップ。
ロンはリーチをかけてなら無条件でトップ、それ以外なら裏1条件
のテンパイを果たす。
しかし、ここでリーチ棒を出すとまたもや一旦4着に落ちてしまう。
ダマで押して、親の白鳥がノーテンで流局であれば3着でフィニッシュ出来る。
(ここで3着の事考えてるヤツがこのテンパイ組んでる訳ねぇだろ)
堀から放たれる魂のリーチ宣言。
日本中の麻雀ファンが固唾を飲んで見守った事だろう。
まもなくサイの動きを止めて一世一代のギャンブルの結果を知らせる。
(…「4」って書いてたか…)
堀の振った運命の六面体のサイには
「1」 が1面
「2」 が1面
「3」 は無い
「4」 が4面
勿論堀も分の悪いギャンブルだった事は百も承知。
それでも「1」が描かれているサイが目の前にあるなら堀は振る。
その結果を誰が責めようか。
「残り8戦諦めずに一生懸命頑張ってやっていきますので」
そう言い切った堀の目が燃えていた。
これは今日の結果にしか過ぎない。
残り8戦でやるべき事をやっていくだけ。
そして勝つ。
堀慎吾のチームを背負った大勝負に沸いた熱い夜であった。
第2試合は黒沢が跳満ツモ、5200の2度のアガリで築いたリードを守り抜きトップを獲得。
これでTEAM雷電が暫定ながら首位に浮上した。
昨年の大敗からついにこの位置までのし上がってきた。
とはいえどのチームにも希望はあるし絶望もある状況。
全チーム残り8戦、最善を尽くし戦っていく事であろう。
その中で、各チームの状況や思惑に沿ったイレギュラーな選択も出てくる事があるだろう。
条件戦ならでは至高の対局を是非お楽しみ頂きたい。
最高位戦日本プロ麻雀協会46期前期。九州在住のプロ雀士。
麻雀と愛猫(ピンフ)を愛してやまない。嫁の小言にはベタオリ気味。
著書:最高位戦コラムFACES
Twitter:@aktk0207