大攻勢に転じてトップを盤石なものとしました。
南2局。
ここからは2着を決めるゲームが開催される予定でしたが、その船に乗らない選手が1名出てきます。
ラス目の黒沢選手からリーチが入り、全員が降りてツモアガリか流局かの二択になりそうな状況。
黒沢選手のスタイル考えても放銃は高くつきそうなので、渋々受けに回った瑠美選手でしたが
終盤に形式テンパイが取れると突如やる気スイッチが入って無筋をプッシュ。
「たかが56,000点差じゃないの」と、親番維持に意欲を見せます。
「この星の人間は攻撃的だな」と、認識を改める多井選手。
連荘に成功した瑠美選手は次局、カン待ちで4巡目リーチ。
足止めに近いリーチですが、ツモって裏が1枚乗れば満貫と充分な得点になります。
全員降ろして一人旅にしてツモアガリのチャンスを増やすことが狙いでしたが、その狙いに別の意味で乗っかってきたのが黒沢選手。
「…その旅、わたしも御一緒してよろしいかしら?」と、無筋を連打。
三暗刻ドラ4で追いつき、さらにを暗カン。
ここまでくると黒沢選手から四暗刻の雰囲気も出てきて、瑠美選手は自身の待ちのが暗刻で持たれているのかもと悲しくなってきます。
まだまだ旅の途中の黒沢選手でしたが、四暗刻に変化する前にをツモってハネマンのアガリで戦線に復帰しました。
2着争いが熾烈になった次局、黒沢選手の先制リーチに対し
攻め手を緩めない滝沢選手がを叩き切っての追いかけリーチ。
2人がかりで多井選手の親番維持を難しくしました。
この日の多井選手は他家から18回のリーチを受ける苦行のような一日。
それでも放銃は滝沢選手の仕掛けに打ったの一度だけと、3着という結果は不幸中の幸いといったところでした。
この局はホウテイで滝沢選手が出アガリ、2着争いから黒沢選手が脱落すると
親番の落ちた後に2着を決めるゲームの船に急いで乗り込んでいた瑠美選手が2着を守って試合は終了。
大きなトップを持ち帰ってチームを上位に引き戻した滝沢選手は、寿人選手の息子に
「タッキーがパパの代わりにトップ取ったよ」とメッセージを送るも
「もう多分寝てますね」と、ロングゲーム後の疲れも見せずに普段と変わらぬ飄々とした姿。
滝沢選手の大一番での頼もしさが垣間見えました。
日本プロ麻雀連盟所属16年目。
一日中麻雀観るか野球観るか漫画読むかして、たまに寝る。
Twitter:@koshishi0610