努力の天才・坂本大志が 頂点を目指して 「M」の壁をぶち破る！【 #Mトーナメント 2023/7/3 予選2ndステージA卓】担当記者：徳岡明信

河野もダブを仕掛け、

醍醐もをチーしてこれでタンヤオのイーシャンテン。

坂本以外の3人は通過にはトップが欲しい。
全員がスピード重視と方針を定めたこの局を制したのは、

親の山脇だった。
が入り、3メンチャン同士の待ち選択もあったがしっかりと正解を導き出してアガリに結びつけた。

待ち選択の時に顎に手を当てて考える山脇のサービスショットを挟んで続く南1局3本場。

均衡している状態を抜け出す4000は4100オールのアガリ。
緻密な仕掛けも大胆なリーチも兼ね備えている山脇。
他団体のベテランのおじさん達を相手に堂々と戦っている。

次局の南1局4本場。
これまで見に回ることの多かった山のマサシが動く。

坂本の立場はラスにさえならなければ、ほぼほぼ通過。
リーチを打った際に反撃されるリスクが普段の麻雀よりも高いので、余程の良形か、自信のある待ちでないとリーチにいきにくい。

–待ちなら、とリーチに踏みきった。

直後に醍醐もテンパイ。
ドラドラの勝負手で待ち選択もあるが、切りのに受けるのが一般的だろう。

しばし条件を確認する醍醐。

普段なら即リーチといきそうな手と局面ではあるが、これも条件戦特有の間だ。

ここで醍醐が考えていた事は
「坂本から8000点をアガるのが自分の通過の為になるのか」

坂本から8000点をアガると坂本の4着率が上がる。
そうなると、山脇、河野の通過条件パターンが増えてしまう。

例①：山脇は2着2着でもOKになり、スピードに寄せたアガりが増えて局消化が早くなる

例②：河野は現状トップ必須の条件だが、坂本が4着になると、河野が2着でも通過のパターンが出てきて無理な手作りをしなくなる

ターゲットになる相手に条件緩和をさせてしまうのは、立体的な半荘収支で見ると損である。

しかし、そうは言っても自分の素点も大事ではあるし、ツモアガリでの山脇の親被りは非常に大きい。

後のインタビューで語っていたが醍醐はツモ専リーチをかけた。
トータル2位以内入らないと何の意味も無いこの試合。

醍醐の大勝負局となったこの結果は、

坂本が山脇より一発で出アガって8000は9200。
醍醐の大勝負局は瞬間で潰れてしまった。

南2局ではここまで苦しかった河野が意地の6000オールをアガり望みを繋ぐ。

全員に通過の可能性がある中、勝負はいよいよ決着を迎える南4局1本場へ。

自風でドラのをポン出来た河野。
もポンしてトイトイ方面へ。
跳満ツモ条件を満たすイーシャンテンとなった。

河野に絶対に振り込めない山脇が待ちのテンパイ。
なら三色の役が付いて出アガリ出来るが、既に2枚切れ。
のアガリも逃したくないがリーチはリスクも非常に大きい。

両手に頬を当ててどちらが得な選択かを考える山脇。(可愛い)

勝負も最終局面を迎えた。山脇が出した答えは、

リーチだ。
ここは強気に自力で勝負を決めに行った。