反撃のその時まで── 醍醐大は己を信じ、刃を研ぐ【Mリーグ2023-24観戦記 11/6】担当記者 #江崎しんのすけ

を残して打だった。

確かにリャンメン2つのイーシャンテンで形は決まっているが、が3枚見えになったことでが弱くなっている。

そしては場に2枚切れており、引いてきたのは4枚目。
松本・猿川が序盤に・を切っているので、マンズの真ん中は持っていない可能性が高く、・待ちになったときにアガリが見込めそうだ。

ただ、親の亜樹から今にもリーチが入りそうな状況なので、手替わりのメリットがあるとしてもこの残しは非常に勇気のいる、攻撃的な選択と言っていいだろう。

醍醐は目先のテンパイにとらわれず、常にアガれる・価値のあるテンパイを目指している。代名詞となっている先切りが多いのも理由の一つで、形を先に固定することで、好形が残り、かつ他家に読まれにくい待ちを作ることができる。

形を固定してしまうと、当然テンパイする回数は減るので勝負する回数は減る。そのためテンパったときにどの待ちであればアガリに結びつくのか、読みと思い切りの良さが必要である。

試合後のインタビューで、醍醐は「(厳しい中でも)自分がやっていることが間違っているんじゃないかというような迷いは無い」とコメントしていた。

Mリーグの舞台で不調が続く醍醐だが、麻雀に対する信念は全くブレていない。

今回のケースで言えば、親の亜樹からのトイツ落としというプレッシャーがかかっているが、それでも曲げず、価値のある手を作り上げていく。

醍醐と亜樹は卓上で、牌を通じて火花を散らす。

決着がついたのは3巡後だった。
醍醐が切った発をポンせずにスルーした亜樹は、直後をツモり待ちでリーチをかける。

1枚目の・は見送る予定だったとのことだが、すぐさま面前でテンパイを入れるあたり、今日の好調さを感じさせる。

亜樹が待ちのリーチをかけたことで、を残した醍醐がピンチとなるが

次巡を引き入れる！
これで狙っていた待ちを作ることができた。
なら一盃口がつき出アガリでも跳満まで狙うことができる。
を静かに置き勝負…！

こうなるとテンパイしているとはいえ、が山に残り2枚なので亜樹もラクではない。

醍醐はイーシャンテンだが欲しい牌は山に残っており、早めにテンパイを入れれば完全に形勢は逆転する。跳満を亜樹から打ち取ることがあるものなら逆に17,000点差を付けたトップ目に立ち、決めるアガリになるかもしれない。

しかし先に顔を見せたのはだった！
イーシャンテンとなっていた猿川がを掴み、亜樹へ放銃。

醍醐の強気の攻めもテンパイまでに至らず、亜樹が9,600点の加点に成功する。

次局、東4局2本場でダメ押しの1,300オールをツモり、亜樹は醍醐との点差を23,600点まで広げた。

その後、南場の親番で醍醐は2,600オールを決め亜樹を追撃するも、最後は亜樹が逃げ切り、トップ争いは亜樹に軍配が上がった。

素点の大きな2着なので、チームポイントは増え結果としては悪くない。ただ醍醐としてはトップが届きそうな試合だったため、インタビューでも非常に悔しそうな表情が垣間見えていた。

ただ、ここまでの逆風の中でも醍醐の打ち筋に変わりはなく、その研ぎ澄まされた刃が力を発揮する時がくれば、醍醐だけでなくセガサミーフェニックスの反撃の兆しとなることは間違いないだろう。

醍醐も自身のYoutubeチャンネルにて試合後に牌譜検討を行っているが、今回の試合は本日11月7日23時30分よりライブ配信を行うとのこと。

醍醐さんナイス２着でした！！

検討配信は諸事情により
明日の23：30を予定しています！！
なんとSPゲストも…！？
ぜひご視聴ください٩( ‘ω’ )و✨

枠立て次第告知いたします！#醍醐大冒険#醍醐大#セガサミーフェニックス

— 醍醐大冒険 (@daigodaiboken) November 6, 2023

今回取り上げた東4局1本場や他の思考についても聞けるチャンスとなっているので、ぜひチェックしてほしい。