「お前それスルーしてんのヤバイってマジで! 教えただろ!」
「自分で引いてリーチしたかったの!」
「何巡目だと思ってんだ! たまたまれん君が出してくれただけだろ!」
「まあまあ、とりあえず続いたから!」
全チームの中で間違いなく一番大声が飛び交っていた配信だったことを、ここに記しておこう。
最後は、多井がピンフのみの1000点をアガって決着。
準決勝進出となったのは多井。
8000点以上が出ない小場な進行になってしまったため、ラスも2位も点棒移動が少なく、ブービーと2位での準決勝進出は、かなり厳しい位置となってしまった。
試合を終えた白雪のインタビューでは、「久しぶりに通話ありの対局で、普通に楽しかったです」とコメント。
そんな穏やかなインタビューからは想像もできないほどに配信では罵声が飛び交っていたが、それがアキレスの、麻雀の楽しみ方なのかもしれない。
本日欠席だった渋谷ハルも含め、そして今日緊急参加だった如月れんも含め。
ただただ麻雀というツールを通して、愛のある罵り合いをする彼彼女らの姿が、眩しくて仕方ない。
パーフェクトゲーム(?)チームアトラス家族麻雀の行方(チームアトラス予選)
■東家 歌衣メイカ
■南家 咲乃もこ
■西家 鈴木勝
■北家 村上淳
「配牌が俺に勝てって言ってる。皆には悪いが」
開幕早々、歌衣から放たれた言葉にメンバーはそれぞれの反応を見せる。
「メイカちゃん嘘つかないしな~」
「じゃあちょっと早めにアガっとく?」
「俺はもうメイカちゃんを信じて、かなり守備的に」
この局は言葉通り歌衣から先制リーチが入るものの、村上が仕掛けてかわすことに成功。
続く東2局。
「あ~あ~もうダメだよこれもう俺に勝てって言ってるも~ん」
「さっき意外と時間かかったからな~?」
「ちょっと盛ってる? よね」
「騙されたよね~」
歌衣の言葉に乗せられて、前局アガれなかった面々が不満の声を上げる。すると。
「あ~そんなこと言ったら」
「怒らせちゃったね?^^」
僅か4巡で、高目三色赤赤のリーチがかかる。
今度こそ、4巡目とは思えない勝負手だ。
「人の親番でさ~!」
「北とっておこうと思ったんだよなあ~」
「無理です~」
このリーチを、歌衣が村上から討ち取って、トップを逆転。
歌衣がトップ目のまま、勝負はオーラスへ。
オーラス、トップを狙う咲乃から先制リーチ。
歌衣の手はそこそこ整っている。となれば。
「これくらい行け!」
と言って切り出されたは、咲乃の当たり牌。
裏が1枚でも乗れば逆転だったが、これが乗らず。
歌衣が辛くも逃げ切る形で、アトラス予選は終了となったのだった。
アトラスも点棒移動が少なく、ブービーと2位での出場が難しい形に。
この時点で、アトラスからの準決勝進出は、ほぼ歌衣だけということになった。
「あのを打たないと、村上君がアガリそうだったからねえ……まあ、裏は乗らないし5200くらいは打ってあげようと」
インタビューではパーフェクトゲームだった、と語る歌衣。
メンバーからは三味線ではないかと非難を浴びていたが、本人は全く気にしていないようで。