渋川式 麻雀通信 ──MリーグVer.──【Mリーグ2023-24観戦記 2/16 日向藍子 VS 渋川難波 VS 勝又健志 VS 茅森早香】担当記者 小林正和

結果は茅森から高め8,000の出アガリ。

相手の心理状況も汲み取ったリーチ判断を披露した。

【第3問】
難易度★★★☆☆
東3局2本場 供託2本

点棒状況的にはまだまだフラットだが、供託2本の所にもう1本リーチ棒が飛んできたシーン。1,300点の愚形待ちだが…。渋川は何を切った!?

A.【3ソウ】ツモ切り  B.【7ソウ】切り  C.【1ピン】切り

【解答・解説】

A.【3ソウ】ツモ切り

渋川
「まず前提ですが、現状テンパネして1,300点… ではなく2本場に供託2本。更に日向さんのリーチ棒合わせて合計4,900点のテンパイなんですよ。つまりオリの選択は現状ないですね。【3ソウ】【7ソウ】どっちを押すかだけど。①4,900を5,900点にする価値があまり高くない②【3ソウ】切ってカン【6ソウ】待ちにした方がリーチの中筋になって出アガリ率up③【2ソウ】が4枚見えなのでカンチャンに当たらない分【3ソウ】の方が放銃率が低い。以上を踏まえてツモ切りの1択です。」

放銃となった時、ドラをまたぐ【3ソウ】の方が打点を伴いやすい。

しかし、通した後のアガリ率や牌理を使った放銃率を瞬時に判断する渋川。

渋川
「その後の【7マン】【1マン】【8ピン】は気合いで切るんですよ。こっちは4,900点のテンパイしているんだからと言い聞かせて。」

何気ない選択ではあったが、気持ちの籠った見事な追加点となった。

【第4問】
難易度★★★★☆
東4局

タンヤオ系でまとまりそうな手牌だが、赤もドラもない。ましてや下家の勝又が不穏な捨て牌…。渋川は何を切った!?

A.【6ソウ】ツモ切り  B.【9ソウ】切り  C.【8マン】切り

【解答・解説】

C.【8マン】切り

渋川
「この手牌は赤もドラもないので、まずは安全を買いたいなと。勝又さんはソウズの一色か国士か分からないけど、二人に明確な安牌の【9ソウ】は残す選択となりますね。後は【6マン】【7マン】が一枚ずつ見えてしまい、マンズのブロックが弱くなったのと、フリテン上等でソウズ周りから役ありタンヤオ移行を狙って【8マン】切りかな。」

そしてフリテンながら思惑通りのテンパイ。

しかし

渋川
「…。」

当初予定していたリーチとはいかなった。

その理由がこちら。
注目は勝又の捨て牌にある。

マンズとピンズの切り出しから変則手が他三者の共通認識だろう。

しかし、焦点は日向が8巡目に放った4枚目の【東】。この時点で勝又の目にも国士無双は否定されているのだ。

それにも関わらず、七対子なら絶好の1枚切れの【中】が余ると、更に【1ソウ】の手出し。

渋川
「現状は誰からリーチきてもオリたいのと、勝又さんがソウズのホンイツに見えて【5ソウ】【8ソウ】が固まっていると思ったら… ヤミテンの700・1,300は許せるかなと。」

ところが、その正体は…

軍師・勝又
渾身の“渋川フリテンリーチ封じ”

その策に踊らされているとはまだ気付いていない渋川は
ツモ・ピンフタンヤオ・赤
1,300・2,600
ヤミテンでのツモアガリとなった。

対局後の配信振り返りでは

渋川
「なんだよ! これは勝又さんが悪い。古(いにしえ)の技だよ!!」

  • この記事が気に入ったら
    フォローをお願いいたします!
    最新の麻雀・Mリーグ情報をお届けします!

  • \ほぼ毎日4コマ 最新④巻 好評発売中!/