7年目の平気【Mリーグ2024-25観戦記 9/19】担当記者 ゆうせー 小林剛 vs 黒沢咲 vs 多井隆晴 vs 勝又健志

また、これは確実ではないものの、七対子イーシャンテンからポンしてリャンシャンテンに戻してまで動きたい手なので、打点的に高い手であることが多いだろう。

この仕掛けに対し、

勝又も【8ピン】を押してテンパイ!

【6ピン】【7ピン】ターツに放銃するなら、この部分に赤が絡まないので、最悪でもドラヘッドの5800放銃で済む。

斬り込んでいった勝又。その手が、

次巡、ピタリと止まった。

思考の海に沈む勝又。

幾多の名勝負を繰り広げてきた、多井と勝又。

ここは、

【7ピン】を切った勝又を、

とらえた多井に軍配が上がった。

勝又は、試合後に、

こう述べている。さらなる好形ターツを求めにいかなかったことを拠り所にして攻めたが、やや押し過ぎだったというのが見解だ。

打牌意図を選手本人が説明してくれるのは、本当にありがたい。

南3局1本場

失点を取り返すべく、リーチをかける勝又。

中盤、トップ目の小林は、

この手になっていた。

現物は、

ない。

勝又VS小林。

何年もの間、それぞれのチームを、そして麻雀界を引っ張ってきた二人。

小林が選んだ牌は、

【7ソウ】だった。勝又が2巡目に切っている【6ソウ】の外側の牌だ。

【9マン】に関しては【8マン】が3巡目に出ているので、比べたときに少しでも早く切れている牌を「より不要だった」とみて、【7ソウ】をチョイスしたのだろう。

このとき残した【9マン】が、

重なった!

どうする…

“ピー・・・カシャカシャ”

(【1マン】はワンチャンス。こちらは3ハンのテンパイ…)

“チーン!”

(押そう!)

ドラマタギの【1マン】を押してテンパイをとった!

小林のアガリ牌【7ピン】は残り1枚。

奇しくもその1枚は、急ぎ足で勝又のもとへやってきたのだった。

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