75%の大切さ #竹内元太【Mリーグ2024-25観戦記 12/9 第1試合】担当記者 #後藤哲冶

上家の内川がマンズの染め手らしき仕掛け、親のたろうが役牌含め2副露、下家の萩原も仕掛けたところだ。
678三色まで見える手の竹内はここから

【2ピン】としてオリを選択。
いくら自分の手に高くなる可能性があるとはいっても、自分は完全に後手。

相手との相対的な速度で押し引きを決める竹内らしい引き際だ。
3人がアガリに向かっているこの局面、横移動で自分が失点0のパターンも大いにあり得る。
ならば、必要以上のリスクは背負わない。

南1局

内川の先制リーチを受けた直後、竹内にテンパイが入る。
【3ソウ】【6ソウ】待ちの高目三色。勝負手だ。

竹内はこれをダマテンに構えた。
下家の萩原が【8ソウ】を789の形でチーしており、ホンイツと断定はできないまでも、ソーズのブロックを複数持っていそうな河。
【3ソウ】すらも、脇から見逃せないと判断。
内川の河に【8ソウ】が早く、現物の【3ソウ】は当然のこと、【6ソウ】も切られやすくなっていることも大きい。
これらを踏まえて、竹内はこの【3ソウ】【6ソウ】待ちをダマテンに構えた。

これを内川から討ち取った。
高目【6ソウ】は12000のアガリ。
これで萩原をかわしてトップ目に立つ。

12000放銃でラス目になってしまった内川が、南場で意地を見せる。
まずはリーチのみだった手を東の暗カンからの嶺上開花で3000、6000に。
これでラス目を脱出すると。

更に南2局でも萩原の面前ホンイツをかわし2000、4000の加点で一気に2着目争いへ参加。

この局も竹内の選択が面白い。
完全安全牌の北を残して中スジの5sを先打ち。
内川のリーチに対して猛然とプッシュしてくる萩原に対して、リーチされると打ちにくい【5ソウ】を先に処理している。
南は生牌で字牌の高い萩原に切りにくい。リーチをされて手詰まる前に、少しだけリスクを背負って【5ソウ】を先に処理する発想がなんとも竹内らしい。

南3局

竹内が【5マン】を引き入れてテンパイ。
三色は崩れたものの、高目の【5ピン】はドラのテンパイを、またしてもダマテンに。
親のたろうが4着目なこともあって、ここでのリーチは全力で向かってくるたろうとの直接対決になりやすい。
そして仕掛けている萩原は、リーチするとオリてしまうこともある以上、ここはダマテンに構えて2000点でも拾うルートを選んだ。

これを高目のドラ【5ピン】をツモって1300、2600のアガリ。
南3局ということを考えれば、これでも十分なアガリだ。

南4局1本場

南4局に親の内川へ5800の放銃となった萩原が仕掛ける。
手の内にはドラドラ赤があって満貫は確定している手牌。
これならツモれば2着へ逆転。しかし、リーチ棒が出ない限り脇2人からの出アガリでは逆転できない。

この仕掛けを見て竹内が【4ピン】切り。
自分の目から3枚見えている【4ピン】は、萩原のタンヤオ仕掛けにネックになっていることが多い牌だ。

狙い通り萩原がチーしてテンパイ。
【5ソウ】【8ソウ】待ちは、現状はツモか直撃条件だ。

親の内川が食らいつく。
ドラの【5ピン】を勝負して、臨戦態勢だ。

この【5ピン】を竹内がチーして【南】バックのテンパイを取った。
最善は自分がアガること。
竹内にとって、この【南】バックを成就させて終局を迎えるのが、一番ポイント的にも嬉しい決着。

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