滝沢和典
「たまに麻雀で起きる… そう言う事ですよね。今日じゃなくても(笑)」
と対局の舞台裏では、目の前で起きたこの現象に、僅かに揺れ動いた胸の内を明かした。
そんな好機が、まさかの6,000点の失点へと変わった滝沢。
しかし、東3局に突如として驚愕の一打を放つ。
元々イーシャンテンの状態であったが、引き入れたによってターツ選択を迫られる場面。
8巡目という中盤に差し掛かった局面を考慮すると、選択肢は
① ピンフ系を目指してツモ切り
② 三暗刻含みとなる落とし
③ の暗刻やポンの仕掛けを考慮してや
などが挙げられるだろう。
すると、ここまで淡々と一定のリズムで打ち続けていた滝沢の手が、ふと止まった。
そして、手の内14枚から選んだ牌──。
それは、何とメンツを破壊するであった!
開局の小さな動揺の影響!? 誰かのリーチや仕掛けに対応したのだろうか!?
いや、特に目立った動きは無い。そして、その意図は、瞬く間に明らかとなる。
それは…
【緑一色/All Green】
出現率約0.001%
数ある役満の中でも極めてレアな存在であった。
一手代わりの手順は残るものの、滝沢はあえてレア役を引きにいっているのである。
また、やからではなくから切り出すのも理に適った選択と言えるだろう。
赤牌でを引戻した際は打点upのシャンテン形に構えられ、一手進むとリャンメン落としを演出し、相手に圧を与える事ができるのだ。大化けの可能性はあるものの、所詮はホンイツ・ノミ手のリャンシャンテン。セミブラフに近い牌姿だからこそ、むしろ目立った方が相手をミスリードし、得策となるという考えだ。
実際に、ドラポンの瀬戸熊にも挟まれた茅森は
受けきれず緑一色に絡まないが溢れ、滝沢へ放銃となっていた。
ちなみに話は逸れるが、本日より販売が開始された
M.LEAGUE─ウエハースコレクトボックス─にも9種類のレアカードが存在するらしい。折角なので、こちらも積極的に狙ってみたいものだ。
話は戻して、この半荘の潮目が変わったのは南2局
伊達男、滝沢の魅せるオシャレ・テンパイ取らずから。
マンズの一通を見据え、打で一旦ヤミテンに構える選択肢も有力だったが、自分の河に並ぶに目をやると静かに2枚あるに手を掛ける。
そして、
狙いの一つであるにくっつけてリーチと、攻勢に転じた。
これに対して、対局者も黙ってはいない。
その人物とは、チームは好調ながら個人成績では今ひとつ、飛躍の機会を掴めずにいる茅森であった。
しかし、対局後
茅森早香
「この局はダメダメでしたね。反省します。」
そのシーンがこちら。
滝沢のリーチを見るや否や、スピードを合わせるようにを含むカンターツを仕掛けると
先に滝沢が切ったの外側にあたるを放った。しかし、