
123の三色はが3枚見えているので見切りをつけ、平和・一盃口・ドラの最低1つをつけようとする一手だ。
ピンズのに
を引けば2メンツ作ることができるが、マンズの
からも2メンツを作ることができる。
例えば、この直後に・
を引いた場合、一見テンパイ逃しに思えるが
だとこの形

だとこの形

このようにマンズとピンズのくっつきテンパイが見込めるイーシャンテンに復活する。
打点・形ともにを打つ前より良くなっており、リーチのみになるテンパイ形が無いのもポイントだ。
猿川はこの後、を引きイーシャンテンに復活。

そして僥倖の3mを引き入れ待ちでリーチをかける。

リーチ平和ドラ1の3,900点から。
だと一盃口だが、山には
だけが2枚残っていた。
この猿川の先制リーチに、親番の仲林が追いつく。

をポンしてタンヤオ・ドラ4の
待ちのテンパイが入る。
ただ、この待ちが殆ど残っていなかった。

白鳥が6枚手の中で使っており、山には1枚だけ。
先制していた猿川の方が枚数的に有利ではあったが…


次巡、仲林があっさりとをツモる。
4,000オールを決め、トップ目に立つ。
そして、後が無くなった南場の親番。

猿川は5200点のラス目。
トップとは3万点以上離れているが、3着の白鳥とは13,900点差なので、逆転できる可能性は充分にある。
5巡目、猿川の手牌。
猿川はここから打を選択した。

一見要らないに見えるが、
や
を引いて他に雀頭候補ができたときに、
の形が残っていると
の受け入れが増える。
テンパイまでの効率で言えば、シンプルな打が手広い。
ただ猿川は点数の無いラス目。ドラが南で引いても使いづらく、手役の種はなるべく切らずに進めたい。
ピンズの一通を見つつ、からメンツができた場合はタンヤオ・平和に仕上げる構想で打点を作っていく。
そこに、白鳥からリーチが入る。

待ちだが、
だと1,300点、
だとチャンタ三色で8,000点と高目安目にかなり差があるリーチだ。
この白鳥のリーチだが、どのように見えるのか。

確かな情報としては、打点が欲しい立場の白鳥が、リーチまでドラの南を引っ張っている。
例えば赤が2、3枚あったなら、イーシャンテンのタイミングで安全度の高いを残して先に
を切るだろう。赤はあるとしても1枚の可能性が高い。
絶対にオリない猿川の親番でリーチをかけてきていることから、待ちは好形の可能性が高い。愚形が出てくる場合は手役が絡んだ高打点が出てくることが多そうだ。
このリーチに対して、猿川は一発目にを押す。

当面は押すしか無い猿川だが、が早めに切られているので
は比較的押しやすい。
ドラのより先に切られている
や
を跨ぐリャンメンは、リャンメンを固定しているケースで出てくることはあるが、赤が1枚でもあったらテンパイ効率を優先しそうなので、安手の可能性が上がる。
猿川の手には、安目のが孤立している。
切りの場面で
を残してしまったことが仇となってしまったかに思われたが

次巡引いたのは。
これでが雀頭になり、678のイーシャンテンとなる。
9m切りのところでを切っていると、今引いた
で放銃になっているし、山にもう一枚いる
を引いた場合も吸収してテンパイすることができる。
白鳥の待ちのは
と
が1枚ずつ。
対して猿川がテンパイするのは、
の合計9枚。
しかも白鳥の待ちのは吸収してテンパイすることができるので、引いて困るのは実質
1枚のみ。
猿川の反撃が、始まるかと思われた。