オーラスの逆転劇よ再び 団体を背負って戦い勝った、女流桜花・川原舞子 麻雀最強戦2021「女流チャンピオン決戦」観戦記【決勝卓】

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オーラスの逆転劇よ再び 

団体を背負って戦い勝った、

女流桜花・川原舞子

【決勝卓】担当記者:東川亮 2021年3月21日(日)

今年2回目となる麻雀最強戦は、女性プロ8名による戦い。

それにしても、メンバーが強烈だ。

A卓には昨年のファイナルに出場した4名の女性プロが全員集結。

B卓は各団体の女性最高タイトルホルダー3名とMリーガー。

この中から1名を決めようというのだから、なんともぜいたくだ。

決勝卓は、激戦を勝ち抜いたこの4名で争われた。

勝ち上がれるのは、たった1人。

A卓1位・黒沢咲

予選では終始厳しい戦いとなるも、オーラスの親番で一撃を決め、逆転勝利。

いまや麻雀ファンの間でおなじみとなった高打点追求の「セレブ打法」で2年連続のファイナル行きを狙う。

A卓2位・二階堂亜樹

A卓の戦いを終始リードしていたのは、むしろ彼女の方だった。

昨年の苦い思いを胸に、再度ファイナルへと勝ち上がり、最強位・多井隆晴へのリベンジを目指す。

B卓1位・魚谷侑未

予選は序盤に点数を持つと、危なげない戦いで1位通過を決めた。

ここ数年は麻雀最強戦ファイナルの解説を務めることが多いのだが、今年こそは打ち手としてファイナルの卓につきたい。

なお、このポーズは今人気のスマホゲームのキャラクターをまねたとのこと。

B卓2位・川原舞子

予選ではオーラスを3着目で迎えるも、1000-2000ツモ条件をクリア、逆転で2着に滑り込んだ。

相手は全員Mリーガーかつ日本プロ麻雀連盟の先輩だが、連盟女性プロの最高タイトル「女流桜花」保持者として、一歩も引く気はない。

東場は全9局中6局が流局という、決勝卓らしい重苦しい展開となった。

そこで「らしさ」を見せたのが黒沢。

ラス目とは言え東3局、親番が2回あって本場や供託もたまっている。

三色確定の出アガリ5200テンパイはヤミテンにしたくなるところだが、黒沢はペン待ちテンパイを即リーチと打って出た。

これをツモって2000-4000は2300-4300。

供託も回収し、一気にトップ目に立つ。

1位以外は等しく意味のない決勝卓、これが勝利を掴みにいく打ち筋か。

南2局、最初にテンパイを入れたのは黒沢だった。

カン待ちの三色ドラ1、は親の亜樹の現物となっている。

ツモって満貫になればベスト、出アガリでも現状トップ目から5200を加点できるのは大きい。

何より、この状況で局を消化できることに、とても大きな価値がある。

はこの時点で、残りが全て山にあった。

 

 

その後、川原がカン待ちの一気通貫テンパイをヤミテン、そしてを暗槓した魚谷もテンパイで追いつく。

カン待ちとカン待ち、どちらに受けるか。

場にはどちらも1枚ずつ切られている。

魚谷の選択はカン待ち。

一応スジ待ちにはなっているが、少考後の手出しということで読み筋には入るだろう。

ただ、は誰にも流れず3枚残っていたが、は亜樹にトイツで入っており、山には残り1枚。

とはいえ、そんなことは選択の段階で分かるものでもない。

しかし、ヤミテンを続行していた黒沢がドラを掴み、テンパイを崩すトイツ落とし。

魚谷にはが早いとは言え無スジ、万が一放銃すれば逆転を許してしまいかねないということで、ここは守備に回った。

全く打たれないに感触がなかったのかもしれない。

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