シーズン終盤での覚醒。だから、佐々木寿人は「魔王」と呼ばれる。【Mリーグ2024-25観戦記 2/27 第2試合】担当記者 ゆうせー

やはり、裏ドラは乗っていなかった。

少し抜けたトップに立ったあとも、寿人は手を緩めない。

この日は、仕掛けも積極的だった。

東3局はサラッと1000点をアガり、

東4局の親番では、

ここから【4ピン】をチー!

ドラと赤が計4枚。【2ピン】が3枚になれば18000になるという打点面の魅力が、タンヤオに切り替える主な理由だろう。

また、上家にいる本田がピンズを切ってくれそうなのもある。

さらに、対面の堀視点で見ると、

ピンズの下(数字の小さい方)はすでに捌けているようにも見える。

盲点になる待ちで攻める、変化球的な仕掛けでもあろう。

結果は、

流局テンパイ。

アガれはしなかったものの、

仕掛けにおいても、好形と愚形、安い手と高い手を混ぜながら「自分のペースで」試合を進めていく寿人。

さらに、東4局1本場では、

リーチダブ【東】赤、12000は12300を出アガリ。

そして、次の局が極めつけだった。

南家の勝又が、派手に3副露。

さらに勝又は、

【西】を加カンし、ソウズや字牌を余らせていた。

そして、ピンフダマテンに構えていた寿人のもとに、

【赤5ソウ】がやってきた…

寿人は、またもや「1秒」で、

【5ソウ】! ここも斬り込んでいった!

「(勝又が)テンパイしていないこともあるし、自分に赤が来たので、勝又に放銃したとしても満貫に届かないこともあると思った」

と後に語った寿人。

48500点持ちであっても、簡単に己の手は崩さない。

ダマのまま、かわし切る算段だったところ、

場に2枚目の【3ピン】が見えたこともあり、自信を深めた【1ピン】【4ピン】待ちでリーチを敢行。

一発ツモだ!

4000は4200オール。

切れ味鋭いアガリ。

近年、安全牌を持ちながらの、守備的な進行も増えている寿人。

シーズン終盤戦のここで、明らかにギアを変えてきたように見えた。

60000点を超えた寿人。

これで攻めの手が緩む──

ことはなかった。

東4局3本場

本田の先制リーチを受けて、

寿人は、

ド真ん中の【6マン】を勝負!

さらに、勝又の追っかけリーチが入ったところで、

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