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勝又健志 二階堂瑠美 二階堂亜樹 松ヶ瀬隆弥 藤沢晴信元監督
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【二階堂亜樹】
「今シーズンは自分なりにバランスを変えたり、試行錯誤していたシーズンだったと思います。まだ全然固まっていなくて、今後も模索しながら戦い続けると思いますし、オフシーズン中にもっと固められるようにしていかないと来シーズンは通用しないかもしれないので、そのあたりをしっかりやっていきたいと思ったシーズンでした」
-今の4人で戦う最後のシーズンとなりましたが、どのような思いがありますか。
「本当に、とにかくこの4人で勝ちたいという気持ちをずっと持ち続けていました。風林火山としては優勝が1回だけあるんですけど、その時は今のメンバーではなかったので、このメンバーで優勝してその景色を見せたいという気持ちで4年間やってきました。ファイナルには残ったけれども4位という結果が続いて、一番上からの景色をこの4人で見られなかったのは、すごく残念な気持ちです。力が足りなかったかな、申し訳ないな、という気持ちはすごくあります」
【勝又健志】
「とにかく弱いなと思います。結果的に、放銃がすごく多かったことがポイントを失ってしまった要因に直結しているかなと思っていて、相手のことが研究できていなかったから放銃したとは思っていないですけど、勝負どころの見極めが甘く、守るべきところで勝負をかけてしまった結果なのかなと思います。シーズン中も自分なりに対策を考えて練習もしてきたのですが、止めることができなかったなと思います」
-チームからは先んじて、来季の契約のことが発表されています。来季に向けてはいかがでしょうか。
「今の段階では、自分の対局をもう一回、イチから振り返っている途中です。勝負どころの見極めが悪くて放銃につながってしまったこと敗因だと思っているので、もう一回イチから鍛え直して、他のスポーツで言えば筋トレみたいなところから、来季に向けて仕上げていきたいなと思います」
【二階堂瑠美】
「体調がコントロールできるものでもないですけど、体調の面でチームメイトにもそうですし、応援してくださるファンの方にもたくさん迷惑と心配をおかけしてしまったなと、もうそれだけです」
-今のご自身の状況について、説明できる範囲で教えてください。
「一言で言えば、慢性疲労症候群というものを患っています。ちょっと珍しい症例で、コロナの後遺症としてかかる人がすごく増えたということで、ちょこちょこメディアでも取り上げられているものではあります。とにかく体力が回復できない、疲労状態を戻すことができないというのと、それに付随して悪かったところが悪化しやすくなる、それとは別に集中力の低下や思考をまとめることができないというのが主な症状だそうです。自覚症状はないけどそういう症状を抱えている人がたくさんいると思うんですけれど、とてもじゃないけど集中力を必要とする麻雀は打てないという状態です」
-今後もチームに関わることが発表されています。体調と相談しながらだと思いますが、今はどのようなことを考えていますか。
「どういう形で関われるかという話をしたときに、スタジオに行ったりとか頻繁にイベントに出ることが少し難しいかな、というところで、体調との相談ですけど、パブリックビューイングとか、なるべく応援してくださる炎護舞隊の方と一緒に風林火山を盛り上げる、応援することができればと思っています」
【松ヶ瀬隆弥】
「一言で言うと、やっぱり弱かったな、と。結果が全てだと思っているので、結果を残せなかった以上はしょうがないな、と捉えています」
-この2シーズンで結果が出なかったことについては。
「一言で言うと、自分の麻雀が全く打てていなかった、というのが今になって思うと一番大きいです。それは環境の変化とかもありますし、自分の周りへの対応がうまくいかなかったところもやっぱり大きいのかなと思っています」
-チームから契約満了が発表されましたが、今後についてはいかがでしょうか。
「しばらくはMリーグからは離れて、別な形で自分のやりたいことを突き進めようかな、というのが今は第一ですね」
【藤沢晴信元監督】
「この体制になって4年目で、ファイナルには2回出てどちらも4位で終わったのですが、やはりファイナルに残るということは強いチームだったということはみなさんも意識してくれていると思います。今シーズンで契約満了になった松ヶ瀬さんと瑠美さんには、本当に心からお礼を言いたいと思っています」
-来季のチームに期待することはなんでしょうか。
「まだ決まっていないですけど、IKUSAをやってオーディションが6月にあって、オーディションの優勝者ともう一人を単独指名する組み合わせについて、誰がいいかを今は考えておりますので、チームカラーや目標は、メンバーが固まってからになるかなと思っています」
-藤沢さん自身は、どのような形でチームに携わるのでしょうか。
「監督という偉そうな肩書きは一旦外れて、新体制の時には新監督がちゃんと出てきますので、一平卒として普段通り企画を考えたりですとか、運営面では今まで通り真ん中に立ってやっていきます。チームを去るわけではないので、新しい監督とともに新体制で頑張っていきたい、支えたいと思っています」
-SNSなどでは新監督に瑠美選手を期待するような声も見られます。
「監督というのは結構大変なんですよ。どのタイミングで誰を出すかについても責任を取らなければいけません。それが監督としての一番の仕事ですし、インタビューを受けるのも監督の仕事です。そういう意味では体力の負担になると思うので、ここで言い切るのも何なんですけれども、瑠美さんは監督ではないです」
-瑠美選手と亜樹選手は同じチームで戦ってこられましたが、今後のエールをお聞かせいただけますか。
亜樹
「同じチームで瑠美さんと一緒になるのが初めてで、瑠美さんが自分の麻雀や戦い方をチーム戦にマッチさせるのが難しいんじゃないかって、瑠美さん自身がずっと悩んでいるのを近くで見ていました。確かに自分も、瑠美さんは個人戦でこそ輝くプレーヤーだなと思うので、チーム戦での戦い方を学んだ上で、今後は個人戦でさらに活躍していくだろうなって、強く思っています。今は瑠美さんの体調が思わしくなくて、今年いっぱいは団体の対局とかも全てお休みしているような状態です。Mリーグは本当にすごい舞台で、あそこで打った人は絶対に強くなるので、瑠美さんの体力が戻ったらまた個人戦で戦って勝っていくだろうと思わせてくれる4年間だったと思いました」
瑠美
「Mリーグが始まる以前、妹が麻雀プロになってからずっと見ています。麻雀プロになってからもずっと考えて変化していった亜樹さんの麻雀をずっと見ているので、今後も一番近くで応援したいな、という気持ちですね」
藤沢
「最後に、ミスターXは来週明らかになります」
さいたま市在住のフリーライター・麻雀ファン。2023年10月より株式会社竹書房所属。東京・飯田橋にあるセット雀荘「麻雀ロン」のオーナーである梶本琢程氏(麻雀解説者・Mリーグ審判)との縁をきっかけに、2019年から麻雀関連原稿の執筆を開始。「キンマweb」「近代麻雀」ではMリーグや麻雀最強戦の観戦記、取材・インタビュー記事などを多数手掛けている。渋谷ABEMAS・多井隆晴選手「必勝!麻雀実戦対局問題集」「麻雀無敗の手筋」「無敵の麻雀」、TEAM雷電・黒沢咲選手・U-NEXT Piratesの4選手の書籍構成やMリーグ公式ガイドブックの執筆協力など、多岐にわたって活動中。