IKUSA三日目
追うものと追われるもの、
混迷極める悲喜交々
文・渡邉浩史郎 2023年6月1日
IKUSA三日目
各々残り4半荘。遂に追うものと追われるものが明確になってきた。
苛烈さを増すギリギリの押し引き。早速見ていこう。
三日目第一試合
前回親の大三元を和了ったしゅも・振った一瀬の、再びの同卓となった。
【東2局】、一瀬の親番。またしてもしゅもが牙を剥く。
ドラをポンしての聴牌は、一向聴の親番:一瀬から
での出和了り。
一瀬は現状8位なだけに、親番はまっすぐ手を進めざるを得ない。
追う側と追われる側、これから起きる追う側の苛烈な押しと、それによって発生する双方のメリットとデメリットを象徴するような一局といえよう。
当然一瀬もこのままでは終われない。
【南2局】の親番では役役仕掛けたホンイツの5面張をツモ和了り。再び戦線に食らいつく。
しかしその裏でナイスセーブを見せていたのがまたしてもしゅも。
前巡、しゅもは
をポンしたこの形。
一瀬の当たり牌は
。しゅもは
を切っているため、フリテンではない聴牌を維持するならを切るしかない。解説の松ヶ瀬も実況の日吉も視聴者も、全員が万事休すかと思っていた矢先……
しゅもが切ったのは
！
一瀬に通っているのは
だけで、このも通っている牌ではない。
それでも自身で5枚使っているの筋は危険と見て止めながらも、聴牌形を維持する選択肢を選んだ。
開かれた和了りを見て何を思ったか、しゅも。
南2局にして全員2万点台に集合したこの半荘、最後に抜け出したのは……
一井だ！ 一瀬のリーチを受けてから、ツモ三暗刻ドラの和了りでまずは抜け出すと……
続く親番、タンヤオ仕掛けでシャンポン聴牌。高めのドラをツモっての4000オールが決定打。
二着争いはしゅものリーチに追いついた一瀬が果敢に勝負の追いかけリーチで挑むも、またしてもしゅもの当たり牌を掴んでしまう。
第1試合結果
1位：一井慎也 +68.9
2位：しゅも +2.6
3位：佐藤孝行 ▲20.2
4位：一瀬由梨 ▲51.3
ちなみに今日の一井の格好は……
おとなしめ（当社比）である。
三日目第二試合
BSJapanextドラフト指名オーディションに選ばれた浅井。日程が被っているため、IKUSAファイナルに勝ち進んでも辞退という形になることが予想される。
しかしだからこそ負けられない。ここで強さを示してこその雀王だ。
【東2局】、リーチツモ一気通貫裏のマンガンの和了りで先制を決めるが……
立ちはだかったのは協会の同僚:逢川！
【東4局1本場】、親番でリーチ一発ツモピンフ赤の大きな和了りで浅井を捲る！
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