「サヤカとさやか」の対決に「石井一馬が黙ってない」【Mリーグ2025-26 レギュラーシーズン 観戦記 10/14 第2試合】担当記者 カイエ

一馬の先制リーチに茅森。最後の親で、完全イーシャンテンから一発で【1ソウ】を掴むと、

なんと、これも放銃の憂き目に。
リーチ・一発・ドラは2局連続、全く同じ役での5200点の失点だ。
今シーズン、セガサミーフェニックスの新監督に就任した茅森。ディフェンディングチャンピオンとして臨む選手兼任監督の1年目は、ここまで個人3連続ラス。初トップどころか、痛恨の4ラスのピンチを迎えつつ、オーラスへ。
早香、浮上なるか。

もう一方の紗佳も、結果が欲しいのは同じ。
昨シーズンの初トップは、あまりに遠かった。
今シーズンもこのままズルズルいくようであれば、嫌な記憶が蘇らざるを得ない。
チームのオリジナルメンバーは、自分ひとりだけになってしまった。
自分より年少のメンバーを初めてチームに迎え入れた。
勝ちたい理由がある。
焦りが生じる。
そろそろトップを。

南4局

一馬と岡田との差は6500点。
賢明にも、Mリーグオフィシャルショップで小林未沙監修「逆転条件クリアファイル」を購入して勉強している皆さまであれば、ごく馴染みのある数字だろう。

小林未沙監修 逆転条件クリアファイル – 丸善ジュンク堂書店ネットストア

子の1300-2600のツモあがりで、子とは6500点縮まる。
(これは記憶しておこう。点差の翼)

つまり、同点トップだ。むろん満貫以上なら文句なしの単独トップ。
その紗佳の配牌は…

来た!
第1ツモで既に赤入り3メンツが完成。はっきりくっきりと5200が見える。ピンフ効率と見た目枚数で、オタ風の【東】を残して自風の【西】から切り出していく。冷静だ。

早香のトップ条件は、倍満ツモでも足りない。配牌次第だが、ここはラス親のたろうとの点差900点をまくり、ラス回避を目指したい。アガればOKだ。

ここも悪くない。リャンメン豊富な5ブロックが出揃っている。
さあ「さやか対決」もいよいよ佳境。

わずか2巡後。
紗佳、盤石のイーシャンテン。雀頭はないが、マンズの部分が、並び完璧の形。トップ条件を満たすテンパイは時間の問題か。

同巡、早香。
なんと、あっという間のテンパイ即リーチ!
【2マン】【5マン】は6山だ。

いやいや、紗佳も一瞬で追いついた!
リーチ棒が出たので、ツモれば無条件で単独トップだ。

早香VS紗佳 最終ラウンド

茅森はアガればラス回避の3着
岡田はツモれば今シーズン初トップ

早香の【2マン】【5マン】は6山
紗佳の【5マン】【8マン】は5山

運命的な、女性同士の、さやか同士の、スジのめくりあい。

サヤカとさやか

勝ったのは、

1000・2000

早香の方だ!
リーチ・ツモ・ドラの1000・2000で3着浮上。

無念の紗佳。
ツモられた牌は【2マン】でも【8マン】でもなく、おたがいの共通のアガり牌、【5マン】だった。
【5マン】が茅森の手牌右側に置かれたのが見えた瞬間、オナテンを引き負けたのを悟った。
だが「さやか対決」に敗れたわけではない。むしろ、ポイント的には岡田の勝ちなのだ。

  • この記事が気に入ったら
    フォローをお願いいたします!
    最新の麻雀・Mリーグ情報をお届けします!

  • \近代麻雀シリーズ 新刊情報/