岡田紗佳 いつか花開く時を信じて【Mリーグ2025-26 レギュラーシーズン 観戦記 11/10 第1試合】担当記者 後藤哲冶

今シーズン、岡田の麻雀は非常に内容が良い。
あとは結果が伴ってくれさえすれば――

が、あと1牌があまりにも遠い。
枚数で勝る亜樹が【7ピン】をツモって1300オールのアガリ。

 

東1局1本場

この局にも岡田に勝負手が入った。
ドラの【6ソウ】を切ってのリーチは【2ソウ】なら三色の【2ソウ】【5ソウ】【8ソウ】待ち。

親の亜樹に追いつかれるものの、【8ソウ】をツモって裏ドラ1枚。
2000、4000の加点でトップ目に立つ。

が、それも一瞬。
東2局、亜樹がピンフ赤1のリーチを打つと、これを一発でツモって裏ドラ1枚。
3000、6000の加点で一気に岡田を抜き去る。

 

東4局

岡田はこの手牌から出る場風の【東】を鳴いてテンパイ。
カン【7ソウ】待ち。
スルーしても打点向上が見込めず、3番手に控えている竹内の親番であることを考えても、当然のテンパイ取り。
加点が見込めないのなら失点を減らす。これが麻雀の基本だ。

しかし岡田が形の変化も見込めるカン【5ソウ】待ちに変化した後。
7巡目に持ってきた【6ピン】をツモ切ると。

亜樹のダマテン面前ホンイツにストライク。
5200の放銃となってしまう。

岡田はそのアガリ形を見つめて、小さく「はい」とそのアガリを承認した。
この【6ピン】は止まるわけがない。
トップへの直撃は痛いが、南場も残っている。
そう言い聞かせて、岡田は次の局面へと頭を切り替えた。

 

南2局2本場

岡田が3巡目に【3ピン】を引いてきて、これで【3ソウ】を切ればテンパイ。
ドラ1ではあるものの、3巡目であることを考えても、これでリーチといくかどうか。

岡田の選択は【5ピン】切ってのイーシャンテン戻しだった。
時間を使ってのリーチは相手に愚形と読まれてしまうかもしれない。
ここは一旦外して、そしてこの時間で、岡田は何を引いたら次はリーチかを精査していたのだろう。
証拠に――

この【1ソウ】を引いてのカン【2ソウ】待ちは迷わなかった。
即座にリーチの選択。
こうして即リーチを打った方が、相手は形を読みにくい。

カン【4ピン】を外したように見えるからこそ、良形が残っているケースを想定する。
だから、スジになれば【2ソウ】が出てくることもある。
トップ目亜樹から直撃して裏1は大きい。
5200のアガリで、これでまだトップ目が見える。

 

南3局

このまま逃げ切りたい亜樹が仕掛ける。役牌【白】のポン。
守備派のイメージが強い亜樹がこの形から仕掛けたのは、やはり2着目岡田の親だから。
また、3着争いも競っていることから、仕掛けて場を早くした方が得だと判断した可能性もある。
萩原や元太も仕掛けに出てくれたら好都合だ。

  • この記事が気に入ったら
    フォローをお願いいたします!
    最新の麻雀・Mリーグ情報をお届けします!

  • \近代麻雀シリーズ 新刊情報/