God only knows,but ……(ゼウスだけが知っている、けれど……)【Mリーグ2025-26 レギュラーシーズン 観戦記 11/24 第2試合】担当記者 渡邉浩史郎

そしてたろうが【5ソウ】を引いて聴牌。しかし二着目の伊達の仕掛けにわざわざドラを打つ必要なしと【北】の対子落としで回る。

 

次巡、たろうが引いてきたのは……

【5ソウ】である。伊達の現物、ラス目の柴田は鳴いていない。どうせドラは切れないうえにそもそも【5ソウ】周りのくっつきも弱い。

当然切る。当然。しかしかかる柴田からのロン。

タンヤオ七対子ドラドラ赤の跳満

12000点の失点はまさしく身を削られる痛み。

さらに次局、伊達の逆襲は3巡目リーチ。

安全牌がないイーシャンテンのたろうは……

一発目からドラをぶつけた。

仕上がっているわけではない。現物の【5ソウ】さえ鳴ければ躱し切れる。

これが一番得だと思うから。いつだってたろうはそうやって、他の人が切れない牌を切ってきた。

オーラス。

伊達に捲られて迎えたこの局面だって、2000点のツモ直よりも3900のホンイツを作りに行く。和了ってトップのこの手に。

掴んだ無情の【3マン】

12000の放銃に飽き足らず。

最後はたろう目線、一番和了ってほしくない内川の逆転の和了り。

ただただ言葉が出ない不条理。ゼウスたろうといえど、ここまで運命に弄ばれるのか。

インタビューでも、ここまで元気がなかったたろうは未だかつて見たことがない。

幸運に天井が無いように、不運にだって底はないのかもしれない。それでもここが底だと信じて……

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