印象に残ったのは、航のアガリだけではない。それを見届けた他の3者の表情もまた、この瞬間に深い余韻を残していた。航から放たれる気配から、覚悟はできていたのだろう。それでも、目の前で役満を成就させられた悔しさは隠しきれない。悔しさを噛み締めるその表情が、この一局の重みを物語っていた。
航が大きくリードして迎えたオーラス。親の三浦からリーチが入っており、警戒した航は現物の
を切り出す。しかし、その一打を捉えたのは朝倉だった。タンヤオ・ドラ2の5200。最後のアガリで試合に幕を下ろした。
試合後のインタビューでは、満面の笑みで国士無双のアガリを振り返った航。堀から「ヴァース切れを起こしてるから満タンにしておけ」という助言を受け、ヴァース満タンで臨んだ一戦だったようだ。チームが苦しい状況にあるなか、大きなトップを持ち帰れた喜びを語った。
一方、序盤から試合をリードし、巧みなゲーム回しで主導権を握っていた朝倉にとっては、悔しい2着となった。対局舞台裏では、開口一番「私のせいではないです」と語った石橋。そんな石橋に、朝倉は恨めしそうな視線を送っていた。
【試合結果】
1位:尻無濱航(59,100)
2位:朝倉康心(35,100)
3位:三浦智博(14,000)
4位:浅見真紀(-8,200)

北海道出身の道産子。どこにでもいるごく普通のサラリーマン。唯一の趣味は麻雀で、フリーや雀魂で打つのが日課。Mリーグや麻雀最強戦などの放送対局を視聴することが何よりの楽しみ。プロ雀士たちの熱い戦いに魅せられ、少しでも多くの人にこの熱狂を届けたいと一念発起。キンマweb様にて観戦記ライターとしてデビュー。写真は愛兎のサニー。
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