【熱論!21人のMリーガー】勝又健志・EX風林火山〜IQ220が弾き出した「低リーチ率」と「アザラッシュ」〜




熱論!21人のMリーガー

勝又健志・EX風林火山

IQ220が弾き出した

低リーチ率とアザラッシュ

文・梶谷悠介【EX風林火山担当ライター】

 

勝又健志

↑元塾講師らしいとても良い画像だと思う。

顔がかわいく頭も良いが勝又のウリだ。ただそれだけに麻雀が難しい。観戦記者泣かせの打ち手でもある。

そして忘れてはいけないのが解説の上手さだ。解説者の好みは視聴者によって分かれると思うが、すばやく選手の思考を拾い、丁寧な説明を加えて伝えてくれる。

 

10月23日

勝又の引き出しの多さが視聴者に届く場面は、案外こういった悪配牌のときかもしれない。選択肢が多いほど、その選択の鋭さが光る。

ここから何を切るか。

オタ風の、またはの筋でを切るのもいいだろう。

しかし勝又は打とした。どうせ手が遅く、国士を見ながら字牌をためこみ後半に備える作戦だ。

萬子筒子と切り出していった勝又だが、国士に行けないとみるや7巡目から字牌を切り出し手を進める。他家からはソーズに染めているように見え、警戒してなかなかまっすぐ手を進めることができない。

そこで作った時間を使い普通に手を進め、この悪配牌を流局一人テンパイにまで持ち込んでしまった。

11月1日

下家の松本にリーチが入っている。

早い切りを見ては押したが

の裏筋であるを止める。だが簡単にはオリない。

粘り打っていつの間にか追いついてしまった。

しかしリーチは打たない。フリテンなので当たり前といえば当たり前なのだが、打点を考えたらリーチもアリだろう。

危険牌を掴んだときにオリる構えを残しておくのが勝又流なのである。

私はこれを

『選択肢を残すメリット』

と呼んでいる。リーチをすれば打点が向上する代わりにその後切る牌を選ぶことができない。それでも中途半端に読みを加え精度の低い押し引きをするくらいならリーチをしてしまった方が得だ。

逆にいえば精度の高い押し引きができるならダマにして選択できるようにしておくことそのものがメリットになる。

勝又のリーチ率が低いのは自分の武器を最大限に活かすための戦術なのである。

11月2日

そして勝又の選択は手牌だけ見てもわからないことが多い。常に切る牌は場況とセットになっている。

上記の手だけみるとを切りたくなるが、勝又はを切った。

他家3人が早い段階でを切っており場況良しということだろう。

そして実際に2mは3枚山に生きていた。勝又のリーチ成功率は55%で個人4位だが、それを支えているのは正確な読みなのである。

これも勝又の読みが光った1局

対面の高宮は筒子のホンイツくさいがを切ると

場況が良さそうな単騎でリーチにいく

普通なら点数のない南場の親番でチートイツにいくのはかなり勇気がいる。テンパイさせるまでが難しい役だからだ。

だがよく考えれば読みが精巧なほど山にある牌を残せるチートイツは相性がいいのかもしれない。