【熱論!21人のMリーガー】高宮まり・KONAMI麻雀格闘倶楽部〜麻雀もグラビアも楽しめる唯一無二の「未完成」〜

熱論!21人のMリーガー

高宮まり・麻雀格闘倶楽部

〜麻雀もグラビアも楽しめる

唯一無二の「未完成」〜

文・ZERO【KONAMI麻雀格闘倶楽部担当ライター】

 

いよいよ年をまたいで、本日からMリーグが再開する。

選手紹介の最後を飾るのは

高宮まりだ。

麻雀プロのかたわら、グラビアアイドルとしても活動している彼女、その人気は女流の中でもトップクラスである。しかし彼女のことをあまり知らない方もいるだろう。かくいう私もそうだ。

…困ったな、これではレポートにならない。ボイーンな画像を並べて編集部に送ってみようか…と、思ったがさすがにとどまった。わからないなら本人に聞けばよい、ということで突撃インタビューしてみた。

高宮さんは本当に多忙であるのにも関わらず、快く取材に応じてくれた。

 

——本日はよろしくおねがいします!

「よろしくお願いします」

——まずはMリーガーに選ばれた時の率直なお気持ちをお聞かせください。

「…プレッシャーがとても大きかったですね。その、そもそも他のMリーガーに選ばれているようなトッププロ達と対局する機会も少なく、不安な気持ちも大きかったです」

高宮は美しい見た目とはうらはらに割とサバサバしていて、物怖じしない性格だ。

初めて「女流モンド杯」のメンバーに抜擢されたときも

「確かに驚きましたが、出ると決まったらやるしかないですから~中略~自信があるとかないとか関係ないですよね」

と語っている。(竹書房・Mリーグ名鑑より)

そして新人でありながら、そのモンド杯で優勝、その後も夕刊フジ杯、女流プロ麻雀日本シリーズでも優勝を重ね、人気も実績も一流となったのだ。

その強気な高宮でさえも激しくプレッシャーを感じてしまうほどMリーグの舞台は大きい…ということだろう。

——私もあの日、会場を見させてもらってその緊張感から舞台の大きさが伝わってきました。

この画像の場所が何をするところかわかる人がいるだろうか。

ここはなんとボディチェックをする場所だ。

たしかにスマホ1つで不正は簡単にできる。選手が当たり牌を掴んだときに、ライブ映像を見ている人がラインでも送信すればいい。

そのような行為・疑惑を未然に防ぐためにここでボディチェックをするというわけだ。

——私も高宮さんをボディチェッ…なんでもありません。

「……」

インタビュー終了の危機があった気がしたが、高宮のMリーグデビュー戦でのことだった。

東1局、親である村上のリーチに対して手詰まってしまい、ワンチャンス(高宮からが3枚見えている)のを切って

12000点に放銃してしまった。

「あれは中筋のを切るべきでしたかね」

高宮からすぐに反省の弁が出る。

村上の捨て牌は

←リーチ

となっており、を高宮自身が通しているので、は中筋である。

リーチに対して全員降りている終盤のワンチャンスよりは、

と手出しで切っているので手順的にシャボもカンチャンも考えにくいの方が安全度は高い。

それにしてもは赤いし、生牌だ。切りづらいのもとてもわかる。

ともあれ、寿人同様、高宮もスタートにつまづいた。その後も成績は伸びず、思い悩む時期が続いた。

「なんて言うんですかね…みなさん軸が定まっていてぶれが少ないんですけど、私は常に揺れまくりで、試行錯誤の毎日でした」

高宮は、どちらかというとメンゼンでじっくり高打点を作るタイプの打ち手だが、Mリーグのルールに合わせようと迷いの森に入ってしまったようだ。特に周りの「ガラクタリーチ」や「攻めダルマ」に強い憧れを抱いている彼女は、その打ち筋を真似ようとした。

「…でも、私のガラクタリーチと前原さんのガラクタリーチは違うんですよね。前原さんの愚形リーチってとても成功率が高いんです。一方で私の愚形リーチは本当にガラクタで(笑)」

高宮が振り返ったのはこの局だ。

松本のリーチに対し、役なしドラなしのカンでテンパイした場面。

高宮は

追っかけリーチに踏み切った。高宮は親でラス目ということもあり、悪くない選択だと思う。

「でも、リーチした瞬間にこれは違うなって思いました。ソウズとマンズが場に多く切られていて、逆にピンズはほとんど誰も切っていなくて、使われていそう」

なるほど、たしかにピンズは高い。

こうして高宮は

小林の追っかけに一発で放銃。致命傷となってしまった。

「痛恨の局」と「会心の局」を聞こうと準備していたのだが、高宮の口から出るのは反省ばかりだ。それにしてもよく覚えているし、よく話してくれる。寡黙なイメージが強かっただけに、思うところがあったのだろうなーと感じた。

「ふと思ったんです。前原さんや寿人さんは憧れの存在だし、とてもよくしてくれます。このチームじゃなかったら私はやっていけなかったかもしれない。2人はとても頼りになる存在だし、感謝してもしきれないです。そして、今後も勉強したり、参考にさせていただきたいと思っています」

「でも…」

今から言うことを確認しているのか、空白の時間は流れた。

そして一呼吸置いて、重い口は開かれた。

「私は絶対前原さんになれないし、寿人さんにもなれない」

そうなのだ。攻めるだけ攻め切って、メリットも痛みもその体に刻んできた寿人の攻めは寿人にしかできないし、前原のガラクタリーチも数多の経験を経ての判断なので簡単に真似することはできない。

さて、冒頭のオリ打ちをしてしまった高宮だが、東2局。

石橋のリーチを受けてこの手牌でと連続でプッシュ。

安全牌も少ないので比較的押しやすい手牌だとは思うが、それにしてもオリ打ちしたばかりで頭が真っ白になっていてもおかしくない場面だ。リーチの石橋は親だけによく押せたと思う。

押し切って8000のアガリ。続く東3局。

またしても上家・石橋のリーチにと軽く押したあとに、このドラのを引いて何を切るか。

場を睨む姿も美しい。

現物は多くてオリ切ることはできそう。高宮は

を切った。ベタオリするわけでも真っすぐいくわけでもない、中庸な一打。ドラ周りを引いての押し返しをはかった、バランスのよい選択だと思う。

こうして回った後に、またしても石橋からの3900のアガリ。

(リーチだったかしら…)(また滑るのかーい)

「はじめは緊張しましたが、3か月戦ってきて慣れてきた部分もありますし、今年からはもっとしっかりと戦えると思います」

たしかに前原や寿人には絶対なることができない。しかし逆に言うと高宮にしかできないことだってあるはずだ。この日の逆襲のように心は熱く、頭は冷静に、高宮は高宮として戰い抜いてほしい。

——Mリーガーになって一番変わったところってどこですか?

「私の周りの、麻雀とは関係ない方からも応援の声をいただいて、とても驚いております」

——今日さかえ杯での対局があったと思うんですが、そこでMリーガーだけには負けねぇ!みたいな意志を感じたり、嫌がらせを受けたり…というようなドロドロしたものは…

「一切ありませんね(笑)みなさん本当によくしてくれています」

——グラビアの仕事も続けるんですね

「はい。やっていて楽しいですし、水着になることも抵抗がありませんでした。私が目立つことにより、麻雀を知らない層にもよいアピールになるのであれば、是非これからもやっていきたいと思っています」

高宮にしかできない仕事をこなし、高宮にしかできない麻雀を目指し、これからも高宮は高宮としてMリーグで暴れ回り、盛り上げていくだろう。

完成されつつある20人の個性溢れる麻雀を見るのも面白いが、未完成な部分の多い1人の打ち手の成長を見守るのも、Mリーグの楽しみ方の一つだと思う。

 

ZERO(ゼロ)

麻雀ブロガー。フリー雀荘メンバー、麻雀プロを経て、ネット麻雀天鳳の人気プレーヤーに。著書に「ゼロ秒思考の麻雀」。現在「近代麻雀」で『傀に学ぶ!麻雀強者の0秒思考』を連載中。

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