2連続トップでも不思議ではなかった…魚谷、茅森が抱える紙一重【熱論!Mリーグ】

熱論!Mリーグ【Fri】

2連続トップでも

不思議ではなかった…

魚谷、茅森が抱える紙一重

文・masasio【金曜担当ライター】2019年1月11日

 

1月11日。お正月休みも終わり、そろそろ通常モードに慣れてきたころだろうか。

皆様新年明けましておめでとうございます。本年も、選手の皆様に敬意をもって記事を書いていきたいと思いますので、何卒よろしくお願いいたします。

さて、年末年始はMリーグもお休み。約2週間の間対局がなかった。

さぞかし手持ち無沙汰になるだろうと思っていたが、私の場合はそうでもなかった。

年末年始、対局がない間、観戦記者が各チームごとに選手の紹介記事を書くことになったのだ。

私はセガサミーフェニックス

(それぞれ記事はこちら→魚谷侑未、茅森早香、近藤誠一)

の選手を書かせていただくことになった。

いろいろな方に話を伺ったり、選手の方が書かれている本を読んだり、熱闘Mリーグを見返したり、もちろん対局も見返したりと、全くMリーグロスになる暇がなかったのだ。

おかげさまでなんとか書き上げることができ、まずまずの内容だったのではないかと思う。

もしまだ読んでない方がいらっしゃれば、是非ご覧いただきたい。

2018年を最下位で終えていたフェニックス。

新しい年になって巻き返しをはかりたいところだったが、この日まで、3着4着4着2着と大ブレーキ。

 2018年を終えたときは、最下位とはいっても-174pt。4位のアベマズとは90ptほどの差で、まだまだこれからといったところだった。

ところが2019年に入って4試合経過して・・・

マイナスは大台の300を突破。4位の雷電との差も350ptを超えてしまった。

まだ20戦以上残っているので、逆転は充分可能だがちょっと離れてきたなという感じはある。最後の直線でかわせるように、まずは4位との差を100pt程度に縮めておきたいところだ。

このようなチーム事情の中、本日の先発出場選手は・・・

 

魚谷侑未だ。

前回登場時は4着、2着。

4着だった回は途中までトップ目だっただけに非常に残念な結果だった。

一部では迷いがあるのでは?と心配する声も聞こえてきている。

本人は否定しているが、調子が上がってこないのは心配ではある。

前回の雪辱を晴らすことができるだろうか。注目したい。

松本、たろう、寿人、魚谷の座順でゲームスタート!!

東1局

魚谷配牌

 

第1打からを切っていった。

これは仕掛けていくというよりも、どちらかというとメンゼンでリーチを打とうという選択だろう

実際直後に打たれたもスルーしている。

魚谷は仕掛けが多い打ち手だが、スピードも打点も不満ということだろう。

巡目が進んで

 

目論見通りメンゼンでテンパイ。

しかしリーチは打たずにダマに構えた。

消極的にも思えるが、たろうが2フーロしておりソーズのホンイツまっしぐら。

さらにを鳴いている寿人も手が進んでいそうで警戒したのだろう。

この辺りはかなり慎重に打っているように感じた。

しかし次巡、寿人がを加カンすると、を入れ替えてリーチ!

裏ドラが2枚見れるなら・・ということでリーチに踏み切った。

しかしアガッたのは

 

この形から魚谷のリーチに無筋のをたたき切った寿人だ。

松本から、魚谷の現物が零れて3200

このところ調子を上げている寿人。今日も手ごわそうだ。

 

東2局

魚谷の手がいい。

順調に手牌を内に寄せて

を切ってリーチ!!

が、フリテンだ。

実はを切るときに、河につく直前に持ち直すというか、一瞬間があったのだ。

解説の瀬戸熊も

「もしかしたら直前にフリテンに気付いたかもしれませんね、本人に聞いてみないと分からないですが」

と言っていた。

見ていた私も、もしかしたら・・・と思ってしまった。

さすがに気付いていただろうが、聞いてみたいところだ。

さてこの手、フリテンなら、とりあえずダマテンに構えるのが良いのではないだろうか。

もしピンズがならタンヤオが確定しているのでツモればマンガンだ。

これならフリテンリーチもあるかと思うが、今回はタンヤオが確定していない。

それならばタンピンを目指してダマテンにしたいなと感じた

結果は一人テンパイで流局となったが、これは狙い通りだったのだろうか。

気になる1局となった。

 

東3局

7巡目に松本がリーチ!

このリーチに魚谷が攻める。

現物、生牌のと切ったところでイーシャンテン。

ここからドラのを勝負!!

リーチに対してノーテンからドラを切るのは勇気が要るが、この手だとほかに切れる牌がない。

すぐにを引いて松本のリーチの現物待ちでテンパイするも、勝ったのは松本。

魚谷がをつかんでしまった。

 5200の放銃。魚谷、テンパイまではいくのだがなかなかアガリにつながらない。

 

東4局

魚谷親番でチャンス手が入る。

上家の寿人がを暗槓している。

そして切られたでチー。

を切ればテンパイ。

三色確定にするなら切りだが、が2枚切れ。

これなら枚数的にも、アガリやすさ的にもを切ったほうが良いだろう。

は盲点になり、出アガリも十分期待できる。

魚谷もを切ったが、次巡ツモ。

裏目となったがこれはしょうがない。

そうこうするうちに暗槓している寿人が待ちでリーチ!!

魚谷が一発でをつかんでしまう。

 

アガれないほうをツモってしまった格好だが、ここはを切ればタンヤオで復活できる。

こういう仕掛けに慣れてないと、フリテンになるのを恐れてカンで三色を確定させたくなってしまう。裏目を引いても復活していくところは是非見習ってほしい。

結局もう一枚を引いてそのままテンパイで流局。

これで4局連続テンパイだがなかなかアガれない。

松本連荘で迎えた

南1局2本場

北家魚谷にチャンス手。

 

ドラの暗刻で何切る?

を切りたいところだが、自分の役牌。

オタ風のドラが暗刻なので重なった時がかなり大きい。

ギリギリまで重なりを見てを切った。

そして狙い通りを重ね、ポンして何切る?

 

ポイントは下家親の松本だ。

カンチャンでをチーしており、河ものリャンメンを切っており、ソーズのホンイツ模様だ。

ということで魚谷はを切った。

を切っておけばテンパイしたときにソーズ待ちにならない。

こういうところも何となくで切ってしまう人も多いと思う。当然だがさすがの一打だ。

その後すぐに待ちでテンパイするのだが、親の仕掛けにと押すことになってしまった。

これだけ押していると当然ドラを持っているのかと警戒されてアガリづらくなってしまった。

 親の松本もホンイツをテンパイしていたがしっかりオリた。

魚谷またしてもテンパイどまり。

南3局

またしても魚谷チャンス手

567三色のイーシャンテンだ。

普通はを切るところだが、魚谷はを切った。

魚谷はMリーガーの中でも基本に忠実な選手だと思うが、切りはMリーグ専用の一打。

を切ってを引くと

三色にするなら切ってリーチすることになる。

となるとからのダブルメンツ落としで待ちが本線になってしまう。

リャンメン待ちでリーチするにしてもと切ってリーチで待ち。

見たまんまのソバテンだ。

先にを切っておくと

三色を狙って切りリーチすると切りリーチでカンは盲点になる。

またリャンメン待ちでリーチするにしても切ってリーチとなるのでの方が自然で、がやや盲点になる(の例外がある)

簡単に言うと先切りなのだが、割とストレートに手組みをする魚谷がたまにやると効果がある。

我々はマネをしないほうが良いかもしれないがプロらしい一打だと思う。

先にを引いたときに三色のカンに取ったのかどうか聞いてみたいところだ。

結局悩まないを引いてリーチ。

をツモで安めながらマンガン。

このアガリが決め手となって2着で終了。

魚谷が迷っているのかどうか私にはわからなかったが、内容を見る限り非常に良かったのではないだろうか?解説の瀬戸熊も「ここ数試合で一番の出来では?」と言っていた。

フェニックスの浮上にはやはり魚谷の活躍は欠かせないと再認識した試合だった。

2回戦

 

フェニックスは茅森早香に選手交代。

対するは寿人、多井、園田と各チームのエース級だ。

厳しい戦いになりそうだが、ここで勝てれば大きい。

 

東1局

まずは園田がいつも通りお出かけ。

 

をカンチャンでチー

ドラ単騎までみての仕掛けだろう。

アガれそうにないが、鳴かないよりはマシ。

毎度おなじみだ。

あれよあれよという間にテンパイしてドラの切り。

それを茅森がポンしてテンパイ。

 その後、茅森を持ってくる。

を切ればドラ3赤赤のハネマンだがは園田へ放銃。

また園田が遠い仕掛けでアガルのかと思ったが、茅森はツモ切り。

園田の仕掛けを123の三色が濃厚だと読んだのだろう。

この放銃回避はなかなかできないのではないか??

しかし今日の茅森はこれだけでは終わらない。

親の寿人からリーチを受けて持ってきたを・・

 

加カン!!!

今度は自身のハネマンへの打点上昇を優先した。

自分の手は8000→12000の打点アップは確定しているが、リーチに新ドラが乗るかどうかは確定していない。

また、自分の待ちも良いのでめくり合っても分が良いと見たのだろう。

親リーチの寿人からを出アガリ大きな12000!

園田の当たり牌を止めて、ハネマンになるをツモ切って、さらに親リーチに対して安全牌のドラのをカン。

完璧な打ち回しで大きなリードを得た。

その後一進一退を繰り返し迎えたオーラス。

 

多井との点差は10100点。

2本場とリーチ棒が1本あるがマンガン出アガリでは届かない。

マンガンツモか5200直撃でトップだ。

しかしリャンメンでリーチしてツモって裏ドラ期待も魅力的だ。

悩んだ茅森は「リーチ!」

今まで対局を見てきて、茅森はリーチを打つだろうと思って見ていたが、やはりリーチだった。

しかし冷静に考えてみると

・待ちが2倍になってもツモる確率は2倍にならない(ツモ回数に限りがあるため)

・一発、裏ドラ、赤をすべて含めてもマンガンになるのは50%以下

・直撃の可能性がほぼゼロになる(直撃でも裏が必要)

という理由で、トップを見るならカンダマテンの方が良いと感じた。

もちろんダマにしているうちに園田が攻めてきてまくられてしまうかもしれないが、それはリーチをしていても同じだろう。

さらにチーム状況がある。

この半荘のトップを争っているのは、4位通過を争っているアベマズだ。

もし仮にドリブンズ園田がトップなら、2着で良しの作戦もありだと思うが、アベマズのトップはなんとしても阻止したいところだった。

 

本日2戦を終えた結果がこちら。

ボーダー争いでは2連勝のアベマズが麻雀格闘倶楽部を押しのけ4位浮上。

フェニックスもボーダーまで約200ptと少し差が縮まった。

しかしながらやはりトップが欲しい。

魚谷は内容も良いし後は結果だけ。茅森も切れのあるアガリが出ている。

週明け月曜日の試合では、麻雀格闘倶楽部、パイレーツ、フェニックスの下位3チームが相まみえる。

ファイナルステージ進出をかけた熱い戦いが見られるのを期待したい。

 

masasio
天鳳8段、元雀荘のメンバー。ライター初挑戦のニューフェイス。Twitter→こちら 

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