熱論!Mリーグ【FS第19節】
目指すは”逃げ切り”
ではなく”完全優勝”
強気なゼウス・鈴木たろうの
リーチ選択
文・真中彰司【FS第19節担当ライター】2019年3月30日
2018年10月1日に開幕し、半年という長い期間にわたって、熱い戦いを繰り広げてきたMリーグ。
そのMリーグが、あと6半荘で終わろうとしている。
現在の順位は以下の通り。
レギュラーシリーズをギリギリ4位で通過したドリブンズが独走中。
2位の風林火山も何とか喰らい付いているが、優勝のためにはどうしてもドリブンズとのトップラスが欲しい。
そんな両チームの思惑が交錯する先発起用。
風林火山は、ゲームメイクに定評のある軍師・勝又健志。
対するドリブンズは、ここまでラス無しで絶好調の鈴木たろう。
ウイニングロードを走るために、バトンはゼウスに託された。
東2局
まずライバルの勝又が先行している親で、前原からリーチが入る。
麻雀格闘倶楽部もAbemasとトータルで競っているため、全力でトップを狙う。
対するたろうは、のターツを払う途中でが浮いていた。
そこに、次巡ツモ切られたをチーして三色を確定させる。
勝又の親は何としても流したいため、前原への放銃はむしろ歓迎かもしれない。
と思いきや、の対子落としで迂回。
危険なを切らない、慎重かつ余裕のある打ち回しを見せた。
ここは風林火山とのトップラスを回避するのが先決。
わざわざ点棒を減らす必要は無いとの判断だろう。
その後も粘ってはいたが、終盤に勝又の親リーチを受けて撤退。
勝又への放銃は絶対にタブーだ。しかし連荘もされたくない、と願っていると…
前原が2000-4000をツモって場を進めてくれた。
自分の失点を5200点から2000点に抑え、一時的だが勝又が2着になった。
を打たないことで、ドリブンズはまた優勝への期待値を積み上げたのだ。
東3局
たろうはここでも徹底的に勝又をマーク。
国士模様の河をしている勝又に対して、4枚目のを先に見せた。
このを見せなければ、勝又が国士無双を目指して他家に放銃することも期待できる。
しかし、たろうはあえて4枚目を見せ、前原と松本が攻めやすいようにしたのだ。
この局は狙い通り松本がツモアガり、場は進んでいく。
すると、たろうは親番で怒涛の連荘を見せる。
まずは6000オールで主導権を握ると…
続く1本場は早いリーチからの4000オール。
更に2本場では、勝又から5800を直撃してラスに沈めた。
ゼウスがこうなったら、もう誰も手が付けられない。
東4局3本場
勝又がたろうの親を流すべく、とをポンしてテンパイを入れる。
ドラのはまだ見えていないため、他家にとっては怖い仕掛けだ。
この仕掛けに対し、たろうは一旦を止めて七対子に方向転換。