行くのも勇気なら引くのも勇気、自らの決断を信じた茅森早香の鉄メンタル【熱論!Mリーグ】担当記者:東川亮

熱論!Mリーグ【Thu】

行くのも勇気なら

引くのも勇気

自らの決断を信じた

茅森早香の鉄メンタル

文・東川亮【木曜担当ライター】2020年2月6日

「大和証券Mリーグ」のレギュラーシーズンも、残り20戦を切った。

全日程の3/4以上を消化し、競馬で言えば第4コーナーを回ろうかというところ、プロ野球やJリーグなどのスポーツで言えば、優勝争いや残留争いが一層熾烈になってくるタイミングである。

Mリーガーたちはみな、重圧のかかる場面をいくつも経験してきた猛者ぞろいだ。

しかし、Mリーグが始まる前の麻雀界では、基本的には個人としての戦いがほとんどだった。

かたやMリーグにおいて、選手はチームメイト、会社、そして応援してくれるファン・サポーター、本当に多くの人の思いを背負って戦う。

もちろん、昨シーズンを戦った選手たちにとってこの状況は初めてというわけではないが、その重圧は計り知れず、どうあっても慣れるものではないかと思う。

一流が集まる中で微差の勝負を我がの方へと引き寄せるために、最終的に必要なのは自分自身を信じる力なのかもしれない。

2/6の2試合は、筆者にそんなことを感じさせてくれた。

本記事では、その中から2戦目を取り上げる。

2戦目

東家:白鳥翔渋谷ABEMAS

南家:村上淳赤坂ドリブンズ

西家:佐々木寿人麻雀格闘倶楽部

北家:茅森早香セガサミーフェニックス

開局直後、先制したのは親番スタートの白鳥。

わずか4巡で先制のカン待ちリーチをかけ、最後の1枚をツモって4000オールのアガリを決めた。

白鳥は試合前の控え室で、チームメイトと親の先制カンチャンリーチについて議論をしていたという。

https://twitter.com/shibuya_Abemas/status/1225396316219379712

カン待ちは良い手変わりが2種(引きでリャンメン待ちになる)あり、それと比べるとカン待ちはリャンメンに変わる牌がしかないので判断しやすいところだとは思うが、いずれにせよ、仲間との意見交換によるいいイメージがよどみないリーチモーションに表れていたように感じた。

リードした白鳥だったが、ここから1戦目を持ち前の攻撃力で制した寿人が勢いそのままに猛攻を仕掛ける。

 

東1局1本場、東2局と連続でツモアガリを決めると、

 

迎えた東3局の親番では、を鳴いたピンズのホンイツ仕掛けのところで茅森のリーチを受けるも、現物やスジを打っていく中で絶好のを引いてドラの単騎待ちテンパイとなり、アガリ牌以外はツモ切るしかない茅森から12000の出アガリを決め、一気に白鳥を逆転した。

その後、白鳥はいったん寿人を再逆転するものの、南1局の親番では寿人の待ちリーチに対し、一発でつかんだで8000の放銃。

親番で満貫以上が見えるイーシャンテンが故の押しだったとは思うが、手痛いダメージを食らってしまう。

さらに次局、親番で大きな加点をしたい村上が粘り強くソーズの受けを引っ張り、絶好のを引いて高目一気通貫のリーチ。

 

そこへカンテンパイで勝負をした白鳥だったが、手の中で使えず、が3枚見えてワンチャンスとなっていたで、12000の放銃となってしまった。

南2局1本場は、各自の受けが光った。

9巡目の白鳥はこの形。

ドラのを切れば待ちのテンパイだが、を切っているためフリテン、出アガリはできない。

白鳥はドラを切ってまでのリスクに見合うリターン、そしてアガリをイメージできなかったのか、このテンパイを取らなかった。

直後に寿人がを鳴いてタンヤオのテンパイ、待ちは

 

 

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