8月23日、Mリーグスポンサーである朝日新聞の東京本社にて、小学生を対象にした「<Mリーグ>夏休み小学生麻雀大会」が開催された。大会には60名以上の応募の中から抽選で選ばれた小学1年生から6年生まで20名の子どもたちが保護者同伴で参加し、Mリーガーが見守る中で、麻雀を楽しんだ。
今大会には、Mリーガーから堀慎吾(KADOKAWAサクラナイツ)、茅森早香・東城りお(セガサミーフェニックス)、日向藍子(渋谷ABEMAS)、村上淳(赤坂ドリブンズ)の5名が参加。子どもたちは憧れのMリーガーから麻雀レッスンを受けた後、実際の対局に臨んだ。
対局はMリーグと同じ赤入り麻雀による、東風戦3回戦で実施。卓組は子どもたちの学年や性別が偏らないように調整され、異なる学年の子どもたちが一緒に卓を囲んだ。今回は「実際の麻雀牌を使って麻雀を打ったことがある」「人を頼らず自分の判断でゲームを最初から最後まで進行できる」「主要な役を覚えている」が参加条件になっていたこともあり、対局中は私語もなく、真剣そのもの。3軒リーチのぶつかり合いや、ハネ満・倍満などの大きなアガリが出るだけでなく、しっかりとしたオリやハイテイずらしをしたりする子もいるなど、大人顔負けの内容となっていた。サポート役のMリーガーたちも、子どもたちの上手な打ち方に驚いていた様子だった。
対局後はMリーガーへの質問コーナーが設けられ、参加した子どもたちから事前に寄せられた質問に回答。最後は大会の表彰式や保護者を含めての記念撮影が行われ、大会は終始和やかな雰囲気の中で幕を閉じた。
優勝したのは、千葉県から来た小学5年生「高田壮祐」さん。
麻雀好きのお父さんが、コロナ禍で外に出られないときに家でできるゲームとして麻雀牌とマットを購入したことで麻雀を覚えはじめ、おじいちゃんやおばあちゃんと手積み麻雀を楽しんできたとのこと。好きな麻雀プロは同じサウスポーの近藤誠一(セガサミーフェニックス)。
「いつも動画で見ているMリーガーの人たちに会えて緊張していたんですけど、しゃべりながら麻雀を打てて、とても楽しかったです」
優勝を決めた会心の親倍満(リーチタンヤオピンフ三色ドラ1赤3)。多メンチャンも難なくこなし、「待ち取りの判断も早かったし、1シャンテンからの手組みの意識もしっかり見えた」と、リーチ超人・村上淳も太鼓判を押した。
「今日は元々麻雀を打てる子を募集していて、それもあってか、本当にこちらが引くくらいレベルが高かったです。子ども向けの麻雀教室は結構やらせてもらっていましたけど、過去一のレベルの高さでした。配牌オリしたり、テンパイノーテンで逆転されないからって、途中でドラのトイツを落としてオリる子とかいるんですよ、すごくないですか?(笑)
今回はもともと麻雀打てる子でお願いしますと声をかけて、なおかつ60人以上の参加希望があった中からまた選ばれた子たちが、普段からご両親やお友達と打ったりしているんだろうな、というのが分かるくらい、進行がスムーズでした。
私からすると、親御さんが同世代だったりするので、いろいろな意味で親近感が湧くというか、私の世代の方たちが自分のお子さんに教えて、それが人生の
プラスになると思ってくださっていることがすごくうれしいです。実際、私も娘に教えたいと思いますし、こうやって将来の子どもたちの目標や夢だったりが、職業としてプラスされればうれしいと思います」
「本当に素晴らしいイベントだったと思います。子どもがやらないゲームが流行るわけがないので、こういったムーブメントがしっかりできているのが本当にうれしくもあり、ホッとしています。もっと麻雀にならないかなと思ったんですけど、みんなしっかり打てていて自動卓にも慣れていましたし、レベルの差はあるにせよ、中にはプロと同じくらいちゃんと打てているような子もいました。Mリーガーみんな同じ感想だと思いますが、本当にビックリしました。
僕の所属する赤坂ドリブンズはファンとの関わりが少ない方なので、こういう機会ではどんどん呼んでいただきたいと思っています」
さいたま市在住のフリーライター・麻雀ファン。2023年10月より株式会社竹書房所属。東京・飯田橋にあるセット雀荘「麻雀ロン」のオーナーである梶本琢程氏(麻雀解説者・Mリーグ審判)との縁をきっかけに、2019年から麻雀関連原稿の執筆を開始。「キンマweb」「近代麻雀」ではMリーグや麻雀最強戦の観戦記、取材・インタビュー記事などを多数手掛けている。渋谷ABEMAS・多井隆晴選手「必勝!麻雀実戦対局問題集」「麻雀無敗の手筋」「無敵の麻雀」、TEAM雷電・黒沢咲選手・U-NEXT Piratesの4選手の書籍構成やMリーグ公式ガイドブックの執筆協力など、多岐にわたって活動中。