かつてないほど
集中力を研ぎ澄ました
白鳥翔
文・越野智紀【火曜担当ライター】2023年1月31日
第2試合
東家:白鳥翔(渋谷ABEMAS)
南家:二階堂亜樹(EX風林火山)
西家:黒沢咲(TEAM RAIDEN / 雷電)
北家:渋川難波(KADOKAWAサクラナイツ)
4434344
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今シーズン初めてラスを引いてからの白鳥選手の着順です。
7連続の逆連対は5年間のMリーグの中で自己最悪の記録で、その前の2232を合わせた11戦トップ無しのほうも負の記録も更新。
開幕から17戦連続で裏ドラ無しという記録も継続していました。
開幕ロケットスタートを決めて他を圧倒していた渋谷ABEMASでしたが、白鳥選手の初ラスを境に急降下。
一つ前に出場した試合では「不調な自分が復活すればチーム全体が盛り上がり巻き返せる」と意気込みましたが、17局で和了回数0回と完全に沈黙。
さらにラス無し記録を継続して白鳥選手の復調を待っていた日向選手も、この日の第1試合で遂にラスを引いてしまい
チームは5位に。
もしこのまま6位まで落ちるようなことがあればセミファイナルを目指して遮二無二攻め込んでくるであろう7位フェニックスと8位ドリブンズの目標にされ、下から足を掴まれた状態で残りのレギュラーシーズンを戦うことになってしまいます。
僅か7戦の不調ぐらい気にしなくても大丈夫と周りは思いますが、責任を感じてしまいがちな白鳥選手。
チームの成績も日向選手の初ラスも全て背負ってこの試合に臨んでいました。
東1局
精悍な表情で入場した白鳥選手。
しかし気合をいれても勝率が上がらないのが麻雀のツライところ。
親番の白鳥選手はタンヤオドラのリャンシャンテンで2枚目のをスルーします。
が無くなったことでシャンポンテンパイの価値が低下。
を引ければ一直線にメンゼンの高打点が狙えますが、柔軟に対応していくタイプの白鳥選手にしては少し窮屈に構えたようにも見えました。
2枚目のもスルー。
これで直接を引いても厳しくなり、は雀頭でから1面子とピンズで2面子想定の手になります。
重すぎた腰をやっと上げてポン。
高打点狙いが不発に終わり、安全牌のを保険にタンヤオの仕掛けです。
2枚切れのは攻撃の牌として機能していないので、くっつきに弱く将来放銃した時に高くなるドラ跨ぎのを切りました。
毎年数値として出ている白鳥選手の平均放銃点の低さはこういった選択も影響していそうです。
苦しいところから仕掛けた白鳥選手でしたが、渋川選手からが鳴けて待ちテンパイ。
先切りポン切りでこの捨て牌だと、他家からはかが雀頭のかが本線に見えそうな仕掛け。それ以外だとかが絡んだシャンポンかカンあたり。
待ちがある程度絞られている状況での勝負に怖さはありましたが、
渋川選手のリーチをかわしてツモ。
白鳥選手にとって27局ぶりのアガリ、ようやく…ようやく1アガリが出ました。
東1局1本場
2軒リーチに挟まれた白鳥選手。
浮いていたは筋だが黒沢選手のリーチ宣言牌が。
シャンポン待ちも否定出来ないことから基本降り寄りな気持ちで手を進めていましたが
がやってくるとやる気スイッチが入ります。
は場に1枚切れでは場に0枚。
黒沢さんのリーチ宣言牌に絡んでる牌はトイツ以外のパターンのほうが多いぞと、ちょい粘りプッシュ。