熱論!Mリーグ【Fri】
そのリーチ棒の価値
「8万点」
朝倉康心が選びだした
トップ獲りへの選択
文・危険な鬼太郎/2020年1月17日
連日、苛烈のように行われるのが6位争いだ。レギュラーシーズンが終わるまでに6位までにさえ入っていれば、ポイントが半分減らされ、半荘を16回行って4位までが決勝に残れる。
4位までに残れさえすれば、前年度のドリブンズのように逆転優勝することもそうは難しくない。
今回はギリギリ6位までに入っているパイレーツの2選手の麻雀を書いていこうと思う。
1戦目
東家 茅森早香(セガサミーフェニックス)
南家 小林剛(U-NEXTパイレーツ)
東4局
23000点の小林が手がバラバラの状態でをポン!
よく見る小林の仕掛けだ。手牌に一面子も無くアガリも厳しそうに見える。だが、鳴かなきゃアガれない手牌でもある。
安全牌候補はとの2枚も持っているのでもし、他家からリーチが来ても対応できる。小林の二枚舌の仕掛けだ。
ドラのにを引いてきて、手牌が3900点にアップ。ここで手癖のようにを切る人もいるが、小林は秒でを切る。
「3900点の手牌であれば、字牌を持たなくても大丈夫。役牌の西の重なりからはマンガンまで見れる勝負手だ。ここでポンを逃すのは余りにも駄目だ」
そもそもが自分の手牌は不安定な形。いち早くアガって安全に次の局に進めたいところ。
深い巡目。親の松本がテンパイ。
とを鳴いてのホンイツのテンパイ。色に偏った露骨な捨て牌だ。
小林もテンパイ。
考えるべきはこのが松本に当たるのか否か。松本の最終手出しはをポンしてからの。
リャンメンで当たるとすれば松本はと持っていたことになる。さして河からは薄くは見えないターツの部分を松本は厚く持つのか?
しかも松本は、小林が8巡目に捨てたにはポンの声を掛けてはいない。その時には間違いなくを対子では持っていなかったという事だ。
と持っていてのペンからの単騎の待ち変えはあるにはあるが、は2枚切れ。わざわざ地獄単騎待ちに変えるのか?という疑問もある。
ここは安全策で打。自分がを打ってから松本には複数回の手出しが入っている。そこでをツモっているかもしれないので、ここでは冒険はしにくい。
ここは親の松本と茅森の二人テンパイ。ここでは冒険はしにくい。
南2局
差を離された小林の親番。小林が魅せる。
松本がとをポンして清一色へと向かう。
ここでテンパイを果たす親の小林。
カンを引き入れ、ここはペン待ちで秒のヤミテンを決めた。
三色ドラ赤のドラのペン待ちでのヤミテン。ドラは通常出ない最悪の待ちだが、この状況だと違う。松本の清一色仕掛けが目立ってドラが出やすい場になりつつある。
もちろん、リーチしての6000オールを引きに行くのも魅力的な手だが、リーチするのは他家からリーチが掛かってからでも決して遅くはない。
ここで他家からが零れるのを逃すことに比べれば。
このドラのをツモって4000オール!小林らしい手堅い戦術が光る。
続く南2局1本場
小林らしい軽い仕掛けを見せる。
この手牌でカンをチー!この手は想像力が少し必要な手牌。
今はまだ1500のバラバラの中張牌が多い手牌だが、将来的にはタンヤオ三色ドラ1の5800まで望める。
さらに赤などを引けば簡単に2900点以上の変化はしそうだ。安全牌の問題は2,3巡後に考えればいいし、最悪は自分でアガリきれれば万事OKだ。
しかし、