熱論!Mリーグ【Fri】
その平均値は20パーセント
なぜMリーガーは
鳴かないのか⁉︎
文・masasio【金曜担当ライター】2020年1月17日
突然ですがMリーグクイズです。
「『一番高い人が31.1%で一番低い人が8.2%』この数値は何の数値でしょうか?」
これだけでは、何のことか分からないという方も多いかもしれない。
もう少しヒントを出してみよう。
1位 31.1% 小林剛
2位 31.0% 園田賢
3位 29.8% 前原雄大
Mリーグ平均 20.0%
29位 8.2% 黒沢咲
28位 10.2% 二階堂亜樹
27位 11.6% 瀬戸熊直樹
(※数字はMリーグ成績速報様より引用しました)
これでピンときたあなたは立派なMリーグ通。
そう、この数字は1月17日現在の「フーロ率」だ。
「フーロ率」とは、読んで字のごとく、フーロしている割合。つまり全体の局の中でどれくらいポン、チーしているのかを表す数値である。
例えば、10局中3局鳴いていたら、フーロ率30%ということになる。
親の連荘が無ければ、一半荘は8局で終わる。Mリーグで一番鳴く選手が30%くらいなので一半荘あたり3局くらいは鳴いている計算になる。
一方、鳴かない側に目を向けてみると、一番鳴かない黒沢選手で8%。一半荘で1回鳴くか鳴かないかという数字になっている。
黒沢選手の場合は、観戦していても明らかに鳴くことが少ないように感じるが、数字で見てもそれは正しかったのだ。
黒沢選手に限らず、Mリーグ全体でみても、フーロ率は低い傾向にある。
観戦していて「あれ、今のなんでポンしなかったんだろう?」と感じたことがある方も多いのではないだろうか。
本日の2戦目をみながら、
「なぜMリーガーはフーロが少ないのか」
についても考えてみたいと思う。
ちなみに、冒頭部分でフーロ率に1位とか29位などとつけているが、別に1位だから偉くて、29位だからダメだというわけではない。便宜上順位を付けているということでご理解いただきたい。
2戦目
東家 魚谷侑未(セガサミーフェニックス)
北家 朝倉康心(U-NEXTパイレーツ)
先ほど「Mリーグ全体でみても、フーロ率は低い」とさらっと書いたが、これには理由がある。
2戦目に出場した朝倉選手のMリーグでのフーロ率は28.4%(第5位)。かなり鳴きが多い方だといってよいだろう。
しかし、オンライン麻雀「天鳳」での朝倉選手のフーロ率は39.5%
(天鳳牌譜解析より引用)
なんとMリーグでは天鳳と比べて10%以上フーロ率が低くなっている。
例えが適切かどうかわからないが、黒沢選手一人分フーロ率が違うのだ。
これはかなりの違いといっていいだろう。
また、Mリーグ平均のフーロ率は20%だが、天鳳での最上位卓「鳳凰卓」でのフーロ率の平均は30%~40%と言われている。
こちらもかなりの差がある。やはり何か理由があるのではないだろうか。
冒頭部分が長くなってしまったが、早速対局をみていこう。
東1局
起家の魚谷
ここから打
一見の方が不要に見えるが、を引いてペンの形になるのはあまり嬉しくない。
そして、はカンチャンで使えるので裏目にはならない。
それならば、やを引いたときに形が良くなるように、ということだ。
を切ってマンズのホンイツをみるのも有力だったと思うが、1打目から、と切っており、ダブ赤の5800やにドラのをくっつけてのダブ赤ドラのマンガンを強く意識したのだろう。