運命の「night」に降臨した桜の「knight 内川幸太郎が振り下ろした無慈悲な剣【Mリーグ2022-23観戦記3/13】担当記者:徳岡明信

運命の「night」に
降臨した桜の「knight」
内川幸太郎が振り下ろした
無慈悲な剣

文・徳岡明信【月曜担当ライター】2023年3月13日

第1試合を終えての成績。
フェニックス、ドリブンズはまさに背水の陣。
この試合でトップを取れなければほぼ絶望的な状況となってしまう。

当たり前だが、トップを取れるチームは1チームのみ。
まさに生き残りをかけたサバイバル。

トップが欲しいのはフェニックス、ドリブンズだけではない。
サクラナイツ、雷電ともその気持ちは同じである。

残り5試合。節目の90試合目。
チームを背負い血眼になって競う戦士達の戦いが今、始まる。

東家:内川幸太郎 (KADOKAWAサクラナイツ)
南家:本田朋弘 (TEAM雷電)
西家:東城りお (セガサミーフェニックス)
北家:園田賢 (赤坂ドリブンズ)

東1局から激しく火花が散った。

園田がドラドラで345の三色含みのイーシャンテン。
【白】のトイツ落としで場に緊張感が走る。
1翻でも高く、1回でも多くのアガリを拾いたい。
崖っぷちのドリブンズ。園田がチームに希望の光を灯せるか。

本田は2枚目の【東】を仕掛けてこの形。
打点も受け入れも物足り無いが前に出る。
第1試合で萩原が持ち帰ってくれたチームにとっては大きすぎるトップ。
それを無駄にしない為にも本田のこの半荘のテーマは「局進行」となるであろう。
他家の親を流していき、被害を最小限で抑える。チーム状況を鑑みての本田の手組に注目だ。

そしてこの本田のポンがドラマを引き起こす…

東城が持ってきたのは【赤5ソウ】
これは本来ならば次のツモ番で園田に入っていた牌だ。
高め345の三色の【2ピン】【5ピン】【8ピン】でリーチが打てていたはずの園田…

【赤5ソウ】と入れ替えて場に放たれた【5ソウ】

「チー」

巡目も深くなりこの2枚目の【5ソウ】はさすがにスルーできない。
前巡に【4ソウ】を切っている東城が【5ソウ】の手出しとなると【赤5ソウ】との入れ替えの可能性も高い。

園田に【5ピン】【8ピン】のみアガれる満貫のテンパイが入る。

東城も自風の【西】をポンしてテンパイ。

その後、すぐに本田もテンパイ。雪崩式にテンパイが入っていく。

唯一メンゼン進行だった内川。
直前の上家の園田から出た【3ピン】もチーせず、このテンパイに漕ぎつけた。

いきなり全員テンパイの叩き合い。先制パンチを繰り出したのは…

本田だ!
内川のリーチが入った瞬間のツモアガリ。
打点以上に他家3人のテンパイを潰すとても価値のあるアガリだ。

続く東2局

ドラドラの東城が【2ピン】【5ピン】のリーチ。
フェニックスの炎はまだ絶えて無いぞ。
高めの【5ピン】や1発や裏ドラが絡まれば跳満のこの手。
東城のリーチモーションにも力が入っている。

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