TEAM RAIDEN / 雷電
レギュラーシーズン -42.4pt 5位
セミファイナル 173.8pt 3位
ファイナル -97.8pt 3位
(左から)
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萩原聖人 ▲305.8pt 29位/32人
「結果的には、非常に悔しいファイナルになってしまったと思います。後半の失速はMリーグの今日までの戦いを盛り上げるためにもあってはいけなかったと、悔しい気持ちがあります。でも、それでも4人で均等にファイナルで同じ回数出場して、本当に4人で戦ったファイナルだったなと感じています。今シーズンは少し違う悔しさというか、本当に来シーズンにつなげなければいけません。
ウチのチームは、選手入れ替えのレギュレーションから逃れはしましたけれども、決して余裕があるチームではないと思っていますし、来年もまだどうなるか分かりませんが、もしもこの4人で戦うことができるなら、本当に明確な目標に向かって、今シーズンより強いチームができるのではないかと思います。だから僕は、少し違う悔しさがあります。
(病気でチームを離れていた時期もあったが)またみんなとあそこで麻雀を打てるかどうか、というようなこともあった中で、励ますのは割と簡単だと思いますけど、そういうことではないものがあります。僕も入院中、暇すぎてセミファイナルを見るくらいしかなかったのですが、それだけを楽しみにみんなを応援していて、雷電でここまで5年間一緒に戦ってこられた誇りというか、『ファイナルで一緒に戦いましょう』みたいな3人の思いは本当に伝わってきたんですよね。これはたぶん僕にしか分からない重みというか、4人でまたそろってファイナルを戦えた重みみたいなものは、一生かけがえのない経験になったかなと思います。残りの人生の中でまた新しいことや今までなかった気持ちが生まれた、こういう気持ちは僕だけにしか分からない宝物、僕の人生の中での、宝物の時間になったと思います」
瀬戸熊直樹 ▲34.3pt 17位/32人
「今の気持ちを言うと、僕自身はすごく清々しいというか、やりきった感はあります。昨シーズンは皆さんご存じのように1200マイナスして、レギュレーションうんぬんは関係なくチームが解体になってもおかしくないような大敗で、それでもこの4人で存続できたのは、電通さんの温かい恩情と、何よりもチーム4人を応援してくれるファンのみなさんの声が届いたからだと思っていました。それで僕は今シーズンが始まる前から呪文のように『セミファイナル突破だけは何が何でも果たす』という気持ちでやっていて、僕の中ではセミファイナル最後の出場でチームの勝ち上がりを確信したときに、ファイナルはボーナスステージだと思ってやっていました。麻雀の世界が長いので、雷電のチーム力とか経験から考えて、まだ優勝には少し早いと自分の中では考えていました。今シーズンは初めてその経験値が積めたので、渋谷ABEMASさんに負けないような地力をつけて、どこまで4人の力を伸ばせば優勝できるかも明確に見られたので、次へのステップを踏めたシーズンになりました。最高のシーズンだったと、僕は考えています。
(決定戦に出るか出ないかの経験について)みなさんご存じのように、ポッと出の人がタイトルを獲ることも、麻雀ではよくあります。だけど、本当の喜びとか力は、何回もチャレンジした今回のABEMASさんみたいなときのほうが、勝ったときに2連覇3連覇にぐっとつながると思います。雷電もそういうチームを目指していきたいと僕は考えているので、今回の経験をチームと4人が来シーズンにつなげられれば、最高のシーズンになるんじゃないかと思っていました」
黒沢咲 ▲9.2pt 16位/32人
「とんでもない最終戦を任されてしまいました。正直、優勝・準優勝はなかなか難しいという中で、着順争いがとにかく苦手なので、誰かに譲ろうかなと思いながら、でも試合前にも監督がすごく気合いの入る言葉をかけてくれたので、やりきることができました。今は少しホッとしています。ただ、昨シーズンまでの大きな負けでの悔しさよりも、今シーズンはシャーレに手が届きそうな瞬間があったので、私はどちらかというと、今シーズンのほうが本当の意味での悔しさを味わえたと思っています。課題もたくさん見えたと思いますし、今までは決勝に行ったこともなく、自分とは違うところでやっている決勝を眺めてきましたけれども、今シーズンは本当に悔しい思いをしたので、来シーズン以降は本当に獲りに行きたいな、という気持ちです」
本田朋広 306.9pt 2位/32人
「成績は本当に、シーズンを通して1回も意識していませんでした。個人のポイントはチームのポイントになりますし、自分が良かったのは、チームメートがメンタルをうまい具合に持っていってくれたりとか、本当にそういうものを感じられたので、これが本当にチーム戦だなと感じることができました。昨シーズンのように足を引っ張ることがなく、最後まで駆け抜けられたのは良かったと思います。
(今シーズンは本田朋広の麻雀を打ち切れたのか)今シーズン、チームがファイナルに行かないとまずい、ファイナルに行くことが目標だったので、自分を見て選んでもらった麻雀を今シーズンはやって、仮に負けてもそれで後悔しようと思っていました」
高柳寛哉監督
「僕の中ではすごく清々しい、やりきった気持ちもあって、満足ができるシーズンだったと思っています。オリジナルのメンバーにこだわって5年間やってきて、ここまでずっと結果が出なかったので、非常に悔しい思いもしました。いろいろなこと、弱いともずっと言われ続けてきました。ただ、この同じメンバーで勝てるところを見せたいという思いも強く、それで入れ替えをせずにずっとここまでやってきて、それで結果が出せたのが僕の中でも一番うれしいことですし、来年に対する手応えもあります」
──監督に伺います。3位という結果について、改めて伺えますか。
高柳寛哉監督
「めちゃくちゃうれしいです。ファイナルは初めてで、毎日同じ相手と8日間連続で戦うというのも初めての経験だったので、すごく精神的にも肉体的にも疲れ果てましたけど、いい経験だったと思いますし、これは来年にすごくつながると感じています」
──黒沢選手に伺います。今日の最終戦をどういう経緯で打つことになったのかと、そこから得たものについてはいかがでしょうか。
「出場は、最後の2日間が決まる前に順番を決めていただいていました。おそらく4位との争いではなくもう少し上にいる、そこで私が20万点のトップを!(笑)みたいなシナリオで最終戦を任されたのだと思っていました。そうしたら私が一番苦手そうな、下から追われる着順勝負みたいな形になってしまって、生きた心地がせずに試合に臨んでいました。みんな心配していたと思います。今までウチのチームは一度も賞金を取ったことがありませんでしたので、ここで3位か4位かはすごく大きいんですよね。なので、今までに感じたことがないかもしれないくらいのプレッシャーを感じて臨んで、打ってみて、本当にまだまだだなと自分で思う内容ではあったのですが、それでもチームのために絶対に死守して控え室に帰ろうという強い気持ちで何とか奮い立たせて戦いきることができました。3位は悔しいですけど、すごくホッとしていて、私も実はうれしいです」
──萩原選手に伺います。雷電にはユニバースと呼ばれる熱いファンがたくさんいらっしゃいます。そうした方々に向けてメッセージをいただければと思います。
「今シーズンのウチのチームは笑顔でいられる時間がすごく多くて、その笑顔も今まで4年間の笑顔と違うというか、後ろ盾を常にユニバースがしてくれていたなという実感もあります。ファイナルに行っただけで『泣いちゃう』『本当にありがとう』というコメントをみんなすごくもらっていると思いますけど、実際は逆で、僕らが連れてきてもらったな、という思いが本当に強いです。誰のために打っているかと言えば、自分たちのためというのはあるのかもしれないですけど、本当に喜んでもらいたいのは応援してきてくれたユニバースだと。本当にそういう思いが強いシーズンだったなと思います。今シーズンは泣かせることができなかったので、来シーズンは勝ってみんなで号泣して、黒沢さんの大好きなシャンパンファイトをやりたいと思います」