冷静の内川幸太
情熱の浅井堂岐
正反対の持ち味で狙う
勝ちへの道筋
【B卓】担当記者:徳岡明信 2024年4月14日(日)
「傷跡」
麻雀というゲームの性質上、どんなに強くても敗北の数は多くなる。
B卓に集合した4人。
自他ともに認める強者4人だが、
内川、浅井、猿川は昨年の麻雀最強戦2023のファイナルで
新井は2020年の最強戦でその年の最強位、多井隆晴に敗れ無念の準優勝であった。
この痛みは同じ舞台で無いと癒えない。
各々がリベンジに燃える好カードの決戦。
事前の勝利者予想も全員が20%台と近年稀にみる割れ方となった。
まずはこの予選B卓を突破し、決勝卓へと進む2名は果たして。
麻雀最強戦2024因縁の傷跡 予選B卓
東家:内川幸太郎(連盟)
南家:猿川真寿(連盟)
西家:新井啓文(最高位戦)
北家:浅井堂岐(協会)
~まずは始めに~
予選卓のシステムは上位2名勝ち上がりというシステム
普段の麻雀と大きく異なる点として
「1位も2位も同じ評価である」
と、いう点だ。
極端に言うならば
80000点持ちの1位も
0点持ちの2位も
評価は同じなのだ。
如何にして2位までに残るかがカギの戦い。
そのテーマに基づいた選手達の思考も交えながらこの記事をお楽しみ頂きたい。
東1局
浅井の手牌
トイツのがなかなか秀逸であった。
ドラ表示牌でメンツ作りには不向きのを1枚外し、かつ横伸びを狙っている。
裏目は引きのみで、好形高打点も逃さない非常に柔軟な一打だ。
このにチーの声をかけたのは親の内川だ。
マンズのリャンメンターツに7手をかけてソーズのホンイツに向かう。
チーからであれば5800点以上の打点が確保され、一番仕掛けやすい。
、とポン出来てこれでテンパイ。
打は捨て牌で速度感のある浅井や新井への先切りの意味を込めて一旦の単騎とした。
内川の読み通りに浅井も新井もイーシャンテンであった。
相手の捨て牌や手出しで速度感や間合いを図るのは内川のお得意分野だ。
狙い通りにから横伸びさせた浅井から文句無しのリーチが入る。
三色確定のペンから引き入れて手応えは充分であろう。
そこに新井も追いつく。
5枚切れのもお構い無しに被せていく。
1回勝負ならではこその強気の選択だ。