チームグラディウスは、今年の神域リーグで未だトップをとれずにいる。
それでも、なんとか2着を取れるようになってきており、調子は上向いていたのだが、今日の第1試合、勝があまりにも厳しすぎるハコ下の4着。
チームは再び最下位へ。
もう今年の神域リーグは終盤戦に突入している。
これ以上のマイナスは、最終結果に大きく響いてしまう。
やはり優勝のためには、トップが欲しい。
第2試合を任されたのは、ルイス・キャミ―。
第1試合を終えて落ち込む勝の気持ちを、彼女は慮っていた。
「次打つのが怖くなっちゃうような負け方はね……ちょっとでも、元気付けられるような、試合にしてあげたいな」
心優しい怪盗が、勝の悔しさも受け取って。
悲願の初トップへ。チームグラディウス17回目の挑戦だ。
第7節 第2試合
東家 歌衣メイカ (チームアトラス)
南家 緑仙 (チームヘラクレス)
西家 渋谷ハル (チームゼウス)
北家 ルイス・キャミー(チームグラディウス)
東1局
ルイスに悪くない手牌が入っていた。
7巡目に持ってきたは、タンヤオが崩れてしまう牌。
それでも、ルイスはを切った。
もう7巡目に入って、リャンシャンテンに戻す時間は無い上に、カンの場況も悪くない。
ピンズを引き入れれば自然と広い形に移行できるため、ここはイーシャンテンに取った。
この選択が功を奏した。
カンを引き入れて見事の先制リーチ。
8000点からの勝負手だったが。
ここは流局となったものの、開幕から見事な手順を見せてくれた。
ルイスは続く東2局1本場も畳みかける。
の変則3面張で先制リーチ。
しかし親番緑仙も簡単には道を譲らない。
の対子落としで回り切り、見事当たり牌を使い切っての待ちのリーチへ。
これを緑仙がアガリきって2900をルイスから直撃。
しかしここも裏ドラは乗らず、まだ誰も抜け出す展開には至らない。
東2局2本場は、ここまでまだ登板2回だった、やる気十分の歌衣メイカから先制リーチ。
の対子落としの判断が良かった。のシャンポン待ちは、端牌なこともあって周りからの出アガリも期待しやすい。
そこにを鳴いていた渋谷が追い付いた。
は生牌だが、テンパイなら勝負。
待ちが決して良いわけではないが、先にアガってしまうことが何よりの守備になることを、渋谷は知っている。
この戦いを渋谷が制して、300、500にリーチ棒付きのアガリ。
点棒というよりは、歌衣の勝負手を潰したことが大きい。
東3局
ルイスが、この形からカンを選択。
受けは無くなってしまうが、が対子になったことで、待ちとしても優秀な上、暗刻系の手役も見る事ができる。
狙い通り、の暗刻を捉えてと待ちのリーチへ。
ツモれば三暗刻、1枚しかないが、なら出アガリでも三暗刻がつくリーチだ。