【 #神域リーグ2024 第20試合観戦記】チームを救え #ルイス・キャミ― 苦難と後悔を乗り越えて 17回目の正直【文 #後藤哲冶 】

チームグラディウスは、今年の神域リーグで未だトップをとれずにいる。
それでも、なんとか2着を取れるようになってきており、調子は上向いていたのだが、今日の第1試合、勝があまりにも厳しすぎるハコ下の4着。

チームは再び最下位へ。
もう今年の神域リーグは終盤戦に突入している。
これ以上のマイナスは、最終結果に大きく響いてしまう。
やはり優勝のためには、トップが欲しい。

第2試合を任されたのは、ルイス・キャミ―。
第1試合を終えて落ち込む勝の気持ちを、彼女は慮っていた。

「次打つのが怖くなっちゃうような負け方はね……ちょっとでも、元気付けられるような、試合にしてあげたいな」

心優しい怪盗が、勝の悔しさも受け取って。
悲願の初トップへ。チームグラディウス17回目の挑戦だ。

第7節 第2試合

東家 歌衣メイカ  (チームアトラス)
南家 緑仙     (チームヘラクレス)
西家 渋谷ハル   (チームゼウス)
北家 ルイス・キャミー(チームグラディウス)

東1局

ルイスに悪くない手牌が入っていた。
7巡目に持ってきた【9ピン】は、タンヤオが崩れてしまう牌。

それでも、ルイスは【4ソウ】を切った。
もう7巡目に入って、リャンシャンテンに戻す時間は無い上に、カン【8ピン】の場況も悪くない。
ピンズ【4ピン】【7ピン】を引き入れれば自然と広い形に移行できるため、ここはイーシャンテンに取った。

この選択が功を奏した。
カン【8ピン】を引き入れて見事【2ソウ】【5ソウ】の先制リーチ。
8000点からの勝負手だったが。

ここは流局となったものの、開幕から見事な手順を見せてくれた。

ルイスは続く東2局1本場も畳みかける。
【5ピン】【8ピン】【2マン】の変則3面張で先制リーチ。

しかし親番緑仙も簡単には道を譲らない。
【2ピン】の対子落としで回り切り、見事当たり牌【5ピン】を使い切っての【4ピン】【7ピン】待ちのリーチへ。

これを緑仙がアガリきって2900をルイスから直撃。
しかしここも裏ドラは乗らず、まだ誰も抜け出す展開には至らない。

東2局2本場は、ここまでまだ登板2回だった、やる気十分の歌衣メイカから先制リーチ。
【6ソウ】の対子落としの判断が良かった。【1ピン】【1マン】のシャンポン待ちは、端牌なこともあって周りからの出アガリも期待しやすい。

そこに【白】を鳴いていた渋谷が追い付いた。
【東】生牌だが、テンパイなら勝負。
待ちが決して良いわけではないが、先にアガってしまうことが何よりの守備になることを、渋谷は知っている。

この戦いを渋谷が制して、300、500にリーチ棒付きのアガリ。
点棒というよりは、歌衣の勝負手を潰したことが大きい。

東3局

ルイスが、この形から【6ソウ】カンを選択。
【5ソウ】【8ソウ】受けは無くなってしまうが、【5ソウ】【8ソウ】が対子になったことで、待ちとしても優秀な上、暗刻系の手役も見る事ができる。

狙い通り、【7マン】の暗刻を捉えて【7ソウ】【2マン】待ちのリーチへ。
ツモれば三暗刻、1枚しかないが、【2マン】なら出アガリでも三暗刻がつくリーチだ。

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