【 #神域リーグ2024 第20試合観戦記】チームを救え #ルイス・キャミ― 苦難と後悔を乗り越えて 17回目の正直【文 #後藤哲冶 】

そこに親番の渋谷が追い付く……いや、追い付いてしまう。
ルイスは【5マン】を切っていて、【2マン】はスジの牌。フリテン解消の【6ピン】が引けたなら、当然【2マン】を切らない選択肢は無い。

「勝負だ! ……なんでやねーん!」

ルイスのアガリ。【2マン】の方なら三暗刻がついて8000点。
これでルイスがトップ目に立った。

しかし続く東4局。連闘となった緑仙も負けていない。
歌衣から8000点の直撃を奪って、再びトップを奪い返す。

歌衣としても、現状チーム首位のヘラクレスには加点されたくなかった。
緑仙のアガリを潰すための仕掛けだったが、一発目にキャッチしてしまった【9ソウ】が捕まってしまう苦しい展開。

南1局も、3人の手がぶつかる。

まずは渋谷だ。ドラを1枚使って【2ソウ】【5ソウ】待ちでの先制リーチ。

続けてルイスが追いかけた。
【8マン】【6ソウ】のシャンポン待ち。
待ちも良くはなく、ダマテンでも役があると思えばダマにしたくもなるが、トップを取るためには、こうした強気な選択が必要だ。

最後方から、親番の歌衣が追い付いた。
【2ピン】を暗刻にしてのリーチは、【4ピン】【7ピン】待ちのリャンメン。

が、リーチ宣言牌として出ていく赤【赤5ソウ】が、渋谷に捕まった。
リーチ赤ドラで、5200のアガリ。

続く南2局でも、渋谷が歌衣から8000の直撃を奪うことに成功。
これで歌衣だけが点棒を削られ、他3人でトップを争う展開に。

南3局1本場

親番渋谷が、好配牌を順調に育てて早くも4巡目にテンパイ。

「行くだろ……!」

待ちはカン【5ピン】と悪いが、思い切ってリーチといった!
ツモれば2000オールから、裏が1枚でも乗ってくれれば、十分決まり手になり得る。
第1試合の桜に続いて連続トップを取るべく、渋谷が勝負に出た。

同じタイミングで、ルイスにも良い手が入っていた。
しかし相手は親リーチ。放銃の恐怖は、当然ある。

「ラス無さそうだし、行くか!」

ルイスが、ここを勝負所と見極めた。
現状3着目のルイスは、4着目の歌衣と3万点近い差が開いている。
であれば、放銃を過剰に恐れず、トップを狙って勝負を選んだ。

ルイスが追い付いた……!
【1ソウ】を暗刻にしてのテンパイは絶好。【4ピン】【7ピン】待ちのリーチへ。
結果を大きく左右する、終盤のリーチ対決の行方は――

「勝大丈夫だぞ……! 勝つからね!」

ルイスが一発で渋谷から出アガリ!
8000点の直撃は、一時的にトップに躍り出る大きすぎるアガリだ。
グラディウス悲願の初トップまで、あと1局。

オーラスだ。

ルイスは、このカン【7ソウ】から動くことを選択。
現状、2着の緑仙とは2100点差。
ノーテン罰符も払えない。テンパイは必ず取らなければならず、更にドラ3枚を使い切ってアガれば、ほぼ逃げ切りが確定する。

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